モノラル期のベートーヴェン交響曲全集(山崎浩太郎)
モノラル期のベートーヴェン交響曲全集(山崎浩太郎)

日本語要約
2027年のベートーヴェン没後200年に向けたカウントダウン企画第2弾として、モノラル録音期の交響曲全集に焦点を当てる。本記事では、史上初めてベートーヴェンの交響曲全集を完成させた指揮者フェリックス・ワインガルトナーの録音を取り上げ、その歴史的背景や録音の成り立ち、演奏の特徴について山崎浩太郎氏が解説する。アコースティック時代から電気録音期にかけて長年かけて完成されたワインガルトナーの全集は、当時のレコード産業の状況や社会情勢を反映した貴重な記録であり、その端正で中庸な演奏スタイルについても論じられている。
全文(日本語)
2027年に没後200年を迎える作曲家ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン。レコード芸術ONLINEではカウントダウン企画として、1950年代以前のモノラル録音期の名盤に注目する。
史上初めてベートーヴェンの交響曲全集を完成させたのはフェリックス・ワインガルトナーである。彼は1908年から27年までウィーン・フィルの定期演奏会を指揮し、当時のヨーロッパでベートーヴェン演奏の権威として高く評価されていた。
全集録音は当初から計画されていたわけではなく、アコースティック時代から電気録音期にかけて、複数のオーケストラと長期間かけて録音されたものが結果的に全集となった。特に1936年から37年にかけてウィーン・フィルと録音した楽曲は日本でも人気が高かった。演奏は端正で中庸を得たものだが、ライヴ録音ではないため個性や面白みに欠けるという側面もある。
本記事では、山崎浩太郎氏が全集録音黎明期のレコード会社の思惑や社会情勢を交え、この時代の録音の意義を紐解く。
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