LFコンサート
LF CLASSICWorld Classical Music News
MENU
♪
Portal
メニュー
Category
カテゴリ
Sources
情報ソース
🇯🇵 日本クラシック全般レコ芸ONLINE · 2026年10月16日 10:02 · レビュー· 約1分で読めます

女性ヴァイオリニストと「男性性」 ジネット・ヌヴー/イゾルデ・メンゲス②

原田真帆による連載「女性ヴァイオリニストと『男性性』 ジネット・ヌヴー/イゾルデ・メンゲス②」

日本語要約
金曜連載「名演奏家再批評」第10弾として、原田真帆による「女性ヴァイオリニストと『男性性』 ジネット・ヌヴー/イゾルデ・メンゲス」の第2回が公開された。大岡昇平による1971年の評論などを引用し、女性演奏家の力強い演奏に対する批評や心理をフェミニズムの観点から考察している。
全文(日本語)

金曜連載「名演奏家再批評」は、新世代の書き手がクラシック音楽の名演奏家を各4回のリレー形式で論じる企画である。第10弾では、ヴァイオリニストで西洋クラシック音楽におけるジェンダースタディーズを専門とする原田真帆が、録音史の初期に足跡を残したジネット・ヌヴーとイゾルデ・メンゲスをフェミニズムの観点で再批評する。全4回のうち第2回となる今回は「男まさり」の言葉が隠すものと題されている。

記事では、「女性的な演奏」について大岡昇平が1971年の『音楽芸術』第29号に寄せた評論が引用されている。大岡はその中で、女性演奏者が男性より情熱的に演奏する傾向や、ヌヴーの事故死の頃にレコードを買い力強い演奏に圧倒されたこと、ティボーの節度ある演奏による固定観念をヌヴーが覆したこと、キョン・ファ・チョンの演奏をテレビで見た後にオイストラフのレコードを聴いて安堵したことなどを記している。また大岡は女性ピアニストについて、現代のグランドピアノを扱う姿に指先のタクトや上膊部の筋肉の発達を予想させ、イタリアのオペラ歌手の巨大な胸とともに「マゾヒスチックな情感をそそる存在である」とつづっている。

原田はこれに対し、三島由紀夫の「女体を崇拝し、女の我儘を崇拝し、その反知性的な要素のすべてを崇拝することは、実は微妙に侮蔑と結びついてゐる」(「瘋癲老人日記」推薦文・1962年)という言葉を引き、自分より弱い属性のものが思わぬ力を見せた際の恐怖や、相手を押さえつけたくなる心理について言及。大岡がチョンを恐れ、ヌヴーを評価した背景に「マゾヒスチックな情感」や「微妙な侮蔑」が結びついていると論じている。次回第3回は2026年10月23日に公開予定となっている。

▼関連キーワード解説 (6)
ジネット・ヌヴー人物・団体Wikipedia ↗

ジネット・ヌヴー は、フランスのヴァイオリニスト。稀にみる天才的ヴァイオリニストで将来はフリッツ・クライスラー、ジャック・ティボーと並ぶ名人になることを確実視されていたが、航空機事故により30歳で死去。

ベートーヴェン人物・団体Wikipedia ↗

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン は、ドイツの作曲家、ピアニスト。音楽史において極めて重要な作曲家の一人であり、日本では「楽聖」とも呼ばれる。その作品は古典派音楽の集大成かつロマン派音楽の先駆とされ、後世の音楽家たちに多大な影響を与えた。

ブラームス人物・団体Wikipedia ↗

ヨハネス・ブラームス は、ドイツの作曲家、ピアニスト、指揮者。J.S.バッハ(Bach)、ベートーヴェン(Beethoven)と共にドイツ音楽における三大Bとも称される。ハンブルクに生まれ、ウィーンに没する。作風は概してロマン派音楽に属するが、古典主義的な形式美を尊重する傾向も強い。

ハンス・ロスバウト人物・団体Wikipedia ↗

ハンス・ロスバウト はオーストリア出身の指揮者。

アンタル・ドラティ人物・団体Wikipedia ↗

アンタル・ドラティ は、ハンガリー出身の指揮者・作曲家。アメリカや北欧での活躍が長く、またイギリス女王エリザベス2世からナイトに叙任されている。

ヴァイオリン協奏曲作品Wikipedia ↗

ヴァイオリン協奏曲(ヴァイオリンきょうそうきょく)は、ヴァイオリンのための協奏曲。

出典: Wikipedia 日本語版(各項目の要約・CC BY-SA)
あわせて読みたい
次に読むなら
原田真帆 の他の記事
🇦🇹 オーストリアオーケストラニュースGoogle News DE 一般10/16 05:33
マルタ・アルゲリッチとハンブルク交響楽団の演奏番組がテレビ放送へ
Martha Argerich und die Hamburger Symphoniker - Heute
テレビ番組にて「マルタ・アルゲリッチとハンブルク交響楽団」が放送される。番組ではヨハネス・ブラームスのヴァイオリン、チェロと管弦楽のための協奏曲イ短調 作品102、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番ハ長調 作品15、バルトーク・ベーラの管弦楽のための協奏曲が取り上げられる。
マルタ・アルゲリッチハンブルク交響楽団
🇰🇷 韓国オーケストラニュースGoogle News EN 欧州オケ10/14 21:33
ピアニストのチョ・ソンジンがウィーン・フィルと再び共演へ、ソウルでベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番を演奏
Cho Seong-jin reunites with Vienna Philharmonic, a bond born from a last-minute Carnegie Hall call - 헤럴드경제
ピアニストのチョ・ソンジンが、10月25日にソウルの芸術の殿堂コンサートホールにて、トゥガン・ソヒエフ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と共演する。チョはベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番を演奏する。チョとウィーン・フィルの関係は、2022年2月にニューヨークのカーネギー・ホールで急遽代役を務めたことから始まった。その後、2024年10月のソウル公演でも共演しており、今回再びステージを共にする。本公演の後半ではブラームスの交響曲第2番が演奏される。
チョ・ソンジンウィーン・フィルハーモニー管弦楽団芸術の殿堂コンサートホール
🇪🇸 スペインオーケストラニュースScherzo10/14 16:31
ダヴィト・アフカムが客演指揮者としてスペイン国立管弦楽団に復帰し、ウォルトンとラフマニノフの作品を指揮
David Afkham regresa a la ONE como director invitado en obras de Walton y Rachmaninov
ダヴィト・アフカムが客演指揮者としてスペイン国立管弦楽団に復帰し、10月にマドリードとバレンシアでウォルトンのヴァイオリン協奏曲(独奏:フランク・ペーター・ツィンマーマン)とラフマニノフの交響曲第2番を指揮する。アフカムは12年間の任期を終えたばかりである。
ダヴィト・アフカムスペイン国立管弦楽団オーディトリオ・ナシオナル・デ・ムシカ
原田真帆 の記事をすべて見る →
同じテーマの最近の記事
🇩🇪 ドイツ室内楽ニュースGoogle News DE 一般10/16 04:33
クックスハーフェンのクルトゥアキルヒェにてウクライナ・ユース交響楽団のソリストらによる平和祈念コンサートなどが週末に開催へ
Was am Wochenende in Cuxhaven los ist: Theater, Konzert und Spiele - Nord24
クックスハーフェンで10月17日・18日の週末に開催されるイベントが紹介されている。18日にはクルトゥアキルヒェ・ズィーダーヴィッシュにて、ウクライナ・ユース交響楽団の若手ソリスト8名による「Concert for Peace」が開催され、モーツァルトとベートーヴェンの作品が演奏される。このほか低地ドイツ語演劇、特別展、ペーパークラフト講習会、ボードゲーム大会、乗馬ツアーなどが予定されている。
モーツァルトベートーヴェンシュタットシアター・クックスハーフェン
🇫🇷 フランスクラシック全般ニュースGoogle News FR 音楽祭10/16 05:33
ルノー・カピュソンらがエクサン・プロヴァンス・イースター音楽祭の次回プログラムと見どころを紹介へ
Les temps forts de la nouvelle édition du Festival de Pâques d'Aix-en Provence avec Renaud Capuçon, Célia Oneto Bensaid et Dominique Bluzet - Radio Classique
エクサン・プロヴァンス・イースター音楽祭のチケット販売開始に合わせ、ルノー・カピュソン、ドミニク・ブリュゼ、セリア・オネト・ベンサイドがラジオ番組「ル・ジャーナル・デュ・クラシック」に出演する。次回音楽祭は3月20日から4月4日まで開催され、ベートーヴェン没後200年、バッハの『マタイ受難曲』300年、フィリップ・グラス生誕90年などが記念される。ミュンヘン・フィルとラハフ・シャニのレジデンス継続や、カピュソンと若手によるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲演奏、ベンサイドとヴァネッサ・ワグナーによるグラスのエチュード演奏などが予定されている。
ルノー・カピュソンドミニク・ブリュゼ
🇯🇵 日本クラシック全般ニュースぶらあぼ10/16 07:32
クラシック音楽関連書籍の近刊情報が公開され、ブロムシュテット自伝の増補新版などが紹介される
クラシック音楽関連書籍 近刊情報(10/16)
クラシック音楽関連書籍の近刊情報が発表された。「今月の一冊」として、98歳での対話を増補した『音楽こそわが天命 ヘルベルト・ブロムシュテット自伝(増補新版)』が紹介されているほか、岡田暁生『指揮者の歴史』や青柳いづみこ『ショパン・コンクールよ、どこへいく』などの新刊情報、ヤマハ銀座店の月間売れ筋ランキングが掲載されている。
ヘルベルト・ブロムシュテット青柳いづみこヤマハ銀座店
クラシック音楽関連書籍の近刊情報が公開され、ブロムシュテット自伝の増補新版などが紹介される
タグ
原田真帆ジネット・ヌヴーイゾルデ・メンゲスベートーヴェンブラームスハンス・ロスバウトアンタル・ドラティヴァイオリン協奏曲
原文を読む → レコ芸ONLINE
この記事をシェア
X でシェアFacebookLINE
← 記事一覧に戻る