INTERVIEW 小山実稚恵――シューベルトへの尽きせぬ愛をこめて弾く、最後の3つのピアノ・ソナタ
ピアニストの小山実稚恵がシューベルト最後の3つのピアノ・ソナタを語る サントリーホールでリサイタル開催へ

ピアニストの小山実稚恵による「サントリーホール・シリーズⅡ 2026-2027 Recital<未来永劫>」の第2回公演が近づいている。今年6月にベートーヴェン最後のソナタ3曲を演奏した小山が、今回はシューベルトが31歳で残した最後の3つのソナタ(第19番、第20番、第21番)に挑む。
小山はシューベルトについて、才能を誇示する必要のない天才であり、小学校4年生の頃に即興曲を聴いて以来ずっと大好きな作曲家であると述べている。1828年9月に創られたこれら3曲について、若気の至りや晩年の諦観ではなく、10代の頃から変わらぬシューベルトらしさや、指揮者の小林研一郎の言葉を借りれば常に「たゆたっている」ような心境が宿っていると語る。また、劇的な効果を狙ったものではなく、音楽の泉から湧き出るように緻密に書かれた音符や、意表を突く大胆な転調、洞穴のような「ま」を心から愛おしく思うと述べている。
ソナタ第19番については、ベートーヴェンへのオマージュであり、「創作主題による32の変奏曲」を意識しながらも、決然とした美しさを持つと指摘。また、右手のフレーズに対して左手が同音反復を奏でる部分や、「死と乙女」のフィナーレに通じる第4楽章のタランテラ舞曲などへの愛着を語った。
これらの3曲は生前に出版されず、1839年にディアベッリ社から刊行され、ロベルト・シューマンに献呈された。小山は「3曲のすべてが大好き」と語り、サントリーホールの空間で生まれる音楽の奇蹟を聴衆と共有したいと意気込みを述べている。
【公演情報】
小山実稚恵 サントリーホール・シリーズⅡ 2026-27 Recital <未来永劫> 第2回
日時:2026年10月29日(木)19:00
会場:サントリーホール
曲目:シューベルト/ピアノ・ソナタ第19番 ハ短調 D.958、第20番 イ長調 D.959、第21番 変ロ長調 D.960


