山田和樹指揮日本フィルハーモニー交響楽団 第784回東京定期演奏会
山田和樹指揮日本フィルハーモニー交響楽団の第784回東京定期演奏会を渡辺和彦がレビュー

山田和樹指揮による日本フィルハーモニー交響楽団の第784回東京定期演奏会(サントリーホール 大ホール)のレビュー。音楽評論家の渡辺和彦が執筆している。
冒頭に演奏された間宮芳生の「二重合奏協奏曲」(1966年作)は、生前に本人が強く意識していたバルトークの作品に通じる約20分の楽曲。凝った舞台配置と膨大な編成を持ち、バルトークの「オーケストラのための協奏曲」(1943年作)を思わせる構成で、舞台前面に別動隊として配置された弦の室内楽合奏も力演を見せた。
続いて演奏されたバルトークの「ヴァイオリン協奏曲第2番」では、ヴィルデ・フラングがソリストを務めた。長い腕を駆使したボウイングと正確な音程、速い音の立ち上がり、フライング・スタカートやクォータートーンなどを駆使し、指揮者の山田和樹がプレトークで「私の大々々々好きなヴァイオリニスト」と評した通りの名演奏を披露した。ソリスト・アンコールにはモンタナーのソナタ ニ短調より「ジーガ・センツァ・バッソ」が演奏された。
休憩後のチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」は、第1・第2楽章こそ管楽器に調子が出ない部分があったものの、第3・第4楽章では山田和樹の奮闘に呼応して管弦ともに能力を全開させ、迫力ある響きと弱音で締めくくられた。「東」の音楽3作で構成された演奏会となった。
【公演データ】
日本フィルハーモニー交響楽団 第784回東京定期演奏会
日時:10月16日(金) 19:00(他日公演:10月17日(土) 14:00)
会場:サントリーホール 大ホール
指揮:山田和樹
ヴァイオリン:ヴィルデ・フラング
管弦楽:日本フィルハーモニー交響楽団
コンサートマスター:扇谷泰朋
プログラム:
・間宮芳生:二重合奏協奏曲
・バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番 BB117
・チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」ロ短調 Op.74
(ソリスト・アンコール:モンタナー:ソナタ ニ短調より「ジーガ・センツァ・バッソ」)