神奈川フィルが新シーズン発表 10曲以上を初演奏 - カナロコ
神奈川フィルハーモニー管弦楽団が新シーズンプログラムを発表、10曲以上を初演奏へ
音楽監督・沼尻竜典の下、人気と実力を兼ね備えたオーケストラとして成長を続けている神奈川フィルハーモニー管弦楽団が、2027年4月から28年3月の新シーズンプログラムを発表した。新曲を含めて10曲以上を初演奏する意欲的なプログラムとなっている。
横浜みなとみらいホール(横浜市西区)で行う「みなとみらいシリーズ定期演奏会」は全9回。4月、沼尻の指揮で、ラベル「ダフニスとクロエ」の初となる全曲演奏で幕を開ける。5月は広上淳一の指揮で、人気チェリスト・宮田大を迎えて尾高惇忠作曲の「チェロ協奏曲」を初披露する。
「Beethoven Ring(ベートーベン・リンク)」をテーマにするミューザ川崎シンフォニーホール(川崎市幸区)での「ミューザ川崎シリーズ」は全3回。6月は特別客演指揮者の小泉和裕によるベルリオーズ「幻想交響曲」、11月はアメリカで活躍中の指揮者ロバート・ムーディーを招く。3月は沼尻の指揮とピアノ・清水和音によるベートーベン「ピアノ協奏曲第5番『皇帝』」を届ける。
「古典から現代へ」をテーマに掲げる、県立音楽堂(横浜市西区)での「音楽堂シリーズ」は全4回。5月は指揮・チェンバロの鈴木優人、首席ソロ・コンサートマスターの石田泰尚によるビバルディ「四季」などで、国際園芸博覧会(園芸博)を意識した選曲。7月はピアニスト阪田知樹に委嘱したオーケストラのための新曲を、阪田自身の指揮で世界初演する。1月は神奈川出身の作曲家、永井秀和(しゅうわ)への委嘱作品で、管弦楽と尺八のための新曲を披露する。
セミステージ形式でオペラを演奏する「Dramatic Series」は6月、プッチーニ「ラ・ボエーム」を横浜みなとみらいホールで上演する。オペラに造詣の深い沼尻は、軽い演出や照明効果を取り入れた舞台について、「こういうゲリラ的な活動でオーケストラを中心に組み立てた上演をやっていくことで、レベルをキープするというと大げさだが、この国のオペラの生き残りを見いだしていく試みの一つになる」と話した。
理事長の上野孝は、28年4月から同ホールが改修工事のため休館することに触れ、「一番比重の高い主催演奏会場で、大きな影響を及ぼすと危惧している。28年後半にはミューザ川崎が休館する可能性もある。対応策は着手しているが、全力で乗り切りたい」と述べた。


