クラシック音楽ファン必読! ベルリオーズ、ワーグナー、フルトヴェングラー、カラヤン……カリスマの根源を探究する『指揮者 - ニコニコニュース
音楽学者・岡田暁生による新著『指揮者の歴史』が新潮選書より刊行
音楽学者の岡田暁生による書籍『指揮者の歴史』が新潮選書から刊行された。
これまで指揮者の評伝や録音の評論、技術教本などは多く出版されてきたが、指揮者がいつ生まれ、どういう経緯で現在の存在になったのかという通史を扱った本はほとんど存在しなかった。本書では、西洋音楽史の第一人者である岡田が「近代社会と権力」の文脈から巨匠たちの系譜を一望し、時代と共に変化してきた権力の特質を描いている。
目次構成は以下の通り。
第1章 指揮者はいつ生まれたのか?――鬼軍曹スポンティーニ
第2章 「近代現象」としての指揮者――怪物ベルリオーズのマンモス・オーケストラ
第3章 作曲家は神、指揮者は従僕――ワーグナーとビューロー
第4章 巨匠指揮者の系譜――ニキシュ/マーラー/シュトラウスの時代
第5章 トスカニーニと新即物主義――20世紀ここに始まる
第6章 フルトヴェングラーは「文化」を救済する――時間の中で生成するもの
第7章 カリスマ権力について――オーケストラをいかにして征服するのか
第8章 「スター」カラヤンと戦後西側資本主義――指揮者イメージの究極形
第9章 アバドとビートルズ世代――「指揮者のいないオーケストラ」という夢
第10章 指揮者はどんな神の代理人なのか?――カール・シュミットと考える
第11章 古楽は現代音楽かロック・バンドか?――1970年代に起きたこと
第12章 復古・幻視・フェスタ――現代の3人の指揮者をめぐって
著者のコメントによると、本書では「その時代最高の指揮者」ではなく「時代を端的に代表していた」指揮者を扱ったとし、文献頼み、録音頼み、実体験という記述のよりどころの違いや、再検証可能な実体がない指揮という音楽の難しさに言及している。
著者である岡田暁生は1960年京都市生まれの音楽学者で、京都大学名誉教授、同志社大学客員教授。多数の受賞歴を持つ。
書籍は四六判変型ソフトカバーで、定価は2,200円(税込)。

