Macbeth, en vivo desde el Met de Nueva York
メトロポリタン歌劇場、ルイーザ・プロスケ演出によるヴェルディの歌劇『マクベス』新演出を上演しメキシコのアウディトリオ・ナシオナルで中継上映へ

メトロポリタン歌劇場(Met Opera)は20年ぶりに、ウィリアム・シェイクスピアの有名な悲劇に基づくジュゼッペ・ヴェルディの傑作の一つである『マクベス』の新演出を上演する。演出を手がけるのは著名なドイツ人演出家のルイーザ・プロスケで、野心とその個人的な代償についての力強い古典テキストの概念的な再解釈に焦点を当てた新しい視覚的ビジョンを携えて、同米国の歌劇場にデビューする。
「Metライブ・イン・HD(En vivo desde el Met de Nueva York)」プログラムの2026-2027年シーズンの第2作となる本作は、来る10月17日(土)にアウディトリオ・ナシオナルの巨大スクリーンで上映される。音楽監督ヤニック・ネゼ=セガンが指揮を務め、リーゼ・ダヴィドセン、クイン・ケルシー、フレディ・デ・トンマーゾ、ライアン・スピード・グリーンが率いる豪華な声楽陣が出演する。
プリンセス・グレース賞を受賞し、権威ある『Opernwelt』誌の2024年批評家投票で年間最優秀演出家にノミネートされたこの若き女性演出家は、声楽レパートリーでの経験を活かし、強烈な詩的・物語的力を持つ舞台を提供する。これはシェイクスピア劇の登場人物の心理を探求する刷新されたバージョンであり、確かなクリエイティブチームを伴っている。一方、グラミー賞を5回受賞しているメト音楽監督のネゼ=セガンは同劇場のオーケストラと合唱団を率い、ヴェルディのスコアが求めるドラマチックなディテールへの配慮と激しさを特徴とするスタイルを見せる。
配役には現代のオペラ界で最も重要な人物たちが集結している。注目のノルウェー人ソプラノであるリーゼ・ダヴィドセンが、作品の真のドラマの中心と多くの人にみなされているマクベス夫人を演じる。彼女と対峙するのは、自身の犯罪の亡霊に苦しめられるスコットランド王マクベス役のアメリカ人バリトン、クイン・ケルシーである。これらに加え、マクダフを演じる英国・イタリア系のテノールであるフレディ・デ・トンマーゾ、バンクォー役のアメリカ人バス・バリトンであるライアン・スピード・グリーンが参加する。両者ともにメトでそれぞれの役を初めて演じる。
1847年にフィレンツェのペルゴラ劇場で初演された『マクベス』は、ヴェルディの歩みにおいて極めて重要な位置を占めている。シェイクスピアの最も有名な悲劇の一つに基づく本作は、予言と妻の野心に駆り立てられ、王位を得るために一連の殺人に手を染めるスコットランド貴族マクベスの物語を描く。権力の座への上昇から生じた罪悪感、偏執病、そして暴力は、最終的に二人を破滅へと追い込む破壊のスパイラルを引き起こす。
より複雑な劇作法へのヴェルディの進化を決定づけた作品の一つとみなされる『マクベス』は、その音楽的言語の激しさで際立っている。メトの解説文には「作曲者は、伝統的な抒情性がドラマに資さないと主張して当時のそれを意図的に避け、代わりに、より暗く、演劇的で、登場人物の心理的発展と深く結びついたアプローチを選んだ。最も有名な場面の中には、オペラ史上最も衝撃的な罪の音楽的描写の一つであるマクベス夫人の夢遊病の場がある」と記されている。
ジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901)はオペラ史の基本的な人物の一人である。60年の活動の中で26の作品を作曲し、そのうち少なくとも半分が現在の主要レパートリーを構成している。『リゴレット』『椿姫』『アイーダ』『オテロ』『ファルスタッフ』といった代表作の作者であり、音楽とドラマの深いつながりを通じてこのジャンルを変革した。『マクベス』は彼にとってシェイクスピア作品の最初の翻案であり、芸術的進化における転換点を形成し、後の傑作を特徴づける数々の劇的革新を先取りした。
プロスケには、ガブリエラ・レナ・フランクの『フリーダとディエゴの最後の夢』のメト公演を最近手がけた美術家のジョン・バウザー、メトでのミッシー・マッツォーリの『リンカーン・イン・ザ・バルド』世界初演の衣装を同時に手がけている衣装デザイナーのモンタナ・レヴィ・ブランコ、照明デザイナーのアダム・シルバーマンといった実績あるクリエイティブチームが同行する。振付家のジョレル・ローヤー=ジェファーソンとアクション・ディレクターのラン・アーサー・ブラウンもまた、『マクベス』でメトにデビューする。
「Metライブ・イン・HD」はヴェルディの『マクベス』を来る10月17日土曜日11時よりアウディトリオ・ナシオナル(レフォルマ50、チャプルテペクの森)で上映する。チケットは190ペソから1,210ペソで、同劇場の窓口にて手数料なしで販売されるほか、チケットマスターでも取り扱われる。
※訂正(2026年10月14日):翻訳元の記事では、ルイーザ・プロスケ氏は『Opernwelt』誌で年間最優秀演出家に選ばれたとされていましたが、本人の公式経歴で2024年の同誌批評家投票における年間最優秀演出家へのノミネートであることを確認し、同誌発行元dfvの2024年結果発表でも同賞の受賞者は別の演出家であったため、「ノミネートされた」に改めました。



