「何回やっても、また振り返ってしまう」鈴木優人が三度目の『オルフェオ』へ――BCJと描く、愛と音楽の物語(SPICE) - dメニューニュース
鈴木優人とバッハ・コレギウム・ジャパンがグルック作曲『オルフェオ』をオリジナル楽器で上演へ
世界の第一線で活躍する三人の歌手が集結し、鈴木優人とバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)がグルックの『オルフェオ』を上演する。
オルフェオを歌うのは、世界の第一線で活躍するカウンターテナーのティム・ミード。BCJとも共演を重ねており、鈴木は「歌の技術という点では、傑出したカウンターテナーだと私は思っています」と絶大な信頼を寄せる。声と存在そのものについても「彼の歌声は少し妖しい魅力があり、佇まいもオルフェオそのものです。音楽の才能に溢れているけれども、妻を失った悲しい想いまでも表現してくれるでしょう」と語る。
エウリディーチェを歌うハナ・ブラシコヴァも、若い頃からBCJのカンタータ録音を共に作ってきたおなじみの存在。愛の神アモーレを歌うジョネ・マルティネスは新進気鋭のソプラノで、BCJとはすでにメンデルスゾーン作品でも共演している。アモーレは神話の世界と観客をつなぎ、物語を動かしていく重要な役割を担う。
また、三人のソリストとともに注目されるのがBCJの合唱だ。『オルフェオ』では合唱がエウリディーチェを悼む人々、冥界でオルフェオの行く手を阻む存在、さらに精霊となり、物語そのものを動かしていく。鈴木は「BCJの合唱は、世界に誇る合唱団だと思っています。合唱団というよりも、ソリストの集まりのような感じです」「この三人のソリストがBCJの合唱団もみんな自分たちの仲間だと思って、一つの舞台を作り上げてくれるのです」と語る。ソリスト、合唱、オーケストラが一つの“座組”となって舞台を立ち上げる。
さらに、2022年の新国立劇場公演以来、鈴木が「オリジナル楽器でこれをやりたいなっていう思いがずっと強くあったので、それが実現するのもとても嬉しいです」と抱き続けてきた思いが実現する。作曲された時代の楽器や当時の奏法について研究してきたBCJによる演奏で、グルックが音楽に織り込んだ色彩やドラマの表現が注目される。