第6回(1976年6月号)デュ=プレのベートーヴェン/チェロ・ソナタ集
第6回(1976年6月号)デュ=プレのベートーヴェン/チェロ・ソナタ集

日本語要約
柴田南雄による連載「名演奏のディスコロジー」の再掲載。1970年エディンバラ音楽祭におけるジャクリーヌ・デュ=プレとダニエル・バレンボイムによるベートーヴェンのチェロ・ソナタ全集のライヴ録音について、当時の演奏の様子やデュ=プレの奏法、音楽的魅力を解説する。
全文(日本語)
柴田南雄の連載「名演奏のディスコロジー」の再掲載第6回。取り上げるのは、1970年エディンバラ音楽祭での録音をまとめたジャクリーヌ・デュ=プレとダニエル・バレンボイムによる『ベートーヴェン/チェロ・ソナタ全集』である。当時、デュ=プレは多発性硬化症との闘病中にあり、本盤は「最後のレコード」とアナウンスされた。
筆者は1970年のエディンバラ音楽祭を現地で体験しており、当時の寒冷な気候や、ジョン・バルビローリの急逝による指揮者交代、アマデウス・クヮルテットの演奏会などの様子を回想している。録音は8月25日・26日のライヴで、会場はアッシャー・ホール。筆者は演奏の細部や、当時の聴衆の咳の多さ(寒さによるものと推測)に触れつつ、デュ=プレの演奏を「女性ならではの魅力的な歌い方」と評する。バレンボイムの男性的な推進力に対し、デュ=プレは豊かな感性と情緒で情景を満たしており、二人の共同作業の素晴らしさを指摘する。
また、デュ=プレの奏法については、現代的な運指法(カザルス=アレクサニアン以降の系譜)を用い、清潔な叙情と高度なコントロールを両立させていると分析。イギリスの女性チェリストの伝統(ギルヘルミナ・スッギア、ベアトリス・ハリソンら)にも言及し、デュ=プレの演奏を高く評価している。
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出典: Wikipedia 日本語版(各項目の要約・CC BY-SA)
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