マティアス・バーメルト指揮 NHK交響楽団 第2072回 定期公演 Aプログラム
マティアス・バーメルトが代役指揮、NHK交響楽団第2072回定期公演でブルックナーの交響曲第5番を演奏

ヘルベルト・ブロムシュテットが医師の助言により来日を断念したため、カバー指揮者として告知されていたマティアス・バーメルトがNHK交響楽団の第2072回定期公演Aプログラムに登場し、ブルックナーの交響曲第5番を指揮した。
第1楽章は威厳に満ちたアダージョの導入から始まり、低弦のピッツィカート、弦の対話、総奏、金管のコラールが響いた。三つの主題が描き分けられ、展開部末尾では全管弦楽によるスフォルツァンドが引き締め、終結部では巨大な頂点を築いてティンパニの一打とともに閉じた。第2楽章では、休止後の弦による第2主題が各楽器へと受け継がれ、純粋な響きが形成された。第3楽章スケルツォでは、鋭く刻まれる木管の主題や好調な金管の支え、田園舞曲や牧歌的なトリオとの自然な対比が示された。
第4楽章では、第1楽章導入部や第2楽章の主題を接合するクラリネットの動機を低弦が引き継ぎ、厚みのあるフーガから全管弦楽へと拡大。金管のコラール主題や応答する弦の上昇、ティンパニのトレモロに続き、コラール主題と接合動機による二重フーガが展開された。さらに第1楽章アレグロの主題も加わって三つの主題が絡み合い、最後は金管のコラールが鳴り渡り、第1楽章アレグロ主題の冒頭動機で終結した。演奏後、バーメルトのタクトは止まったまま約10秒の静寂が続いた。
【公演データ】
NHK交響楽団 第2072回 定期公演 Aプログラム
日時:10月17日(土)18:00(他日公演:10月18日(日)14:00)
会場:NHKホール
指揮:マティアス・バーメルト
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:郷古廉
プログラム:ブルックナー/交響曲第5番 変ロ長調
(評:長谷川京介)

