ラハフ・シャニ(Lahav Shani)はどこへ向かう? ロッテルダム・フィルでの成果とミュンヘン・フィル次期首席指揮者としての展望を語る - Mikiki by TOWER RECORDS
ラハフ・シャニ(Lahav Shani)はどこへ向かう? ロッテルダム・フィルでの成果とミュンヘン・フィル次期首席指揮者としての展望を語る - Mikiki by TOWER RECORDS
2026年5月、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団は次期首席指揮者ラハフ・シャニ(1989年、テルアビブ生まれ)と初のアジア・ツアーを行った。正式就任は9月だが、前任者ワレリー・ゲルギエフの解任を受け、シャニは前倒しでシェフ業務を担ってきた。
6月に2018年以来務めたロッテルダム・フィルの首席指揮者を退任し、今後はイスラエル・フィル音楽監督とミュンヘン・フィルの仕事に集中する。客演はベルリン・フィル、ウィーン・フィルを除き、ミュンヘン、イスラエル、ロッテルダムに限定する方針である。ロッテルダムとの最後のセッション録音は、ワーヘナールの“演奏会用序曲シラノ・ド・ベルジュラック”とドヴォルザークの“交響曲第9番 新世界より”である。
5月11日のサントリーホール公演では、チョ・ソンジンをソリストに迎えたベートーヴェン“ピアノ協奏曲第1番”と、マーラー“交響曲第1番”を演奏した。シャニはマーラーについて、交響曲全集完成を目指す試金石と位置づけている。演奏は弱音を基調とし、細部を丹念に引き出すアプローチで、かつてのチェリビダッケを彷彿とさせる悠然さを見せた。
ミュンヘン・フィルの伝統的な音色について、シャニは「北ドイツの楽団に比べて明るく柔らかい」と評し、若手が伝統を理解しアイデンティティーを守ろうとする意識の高さを評価している。
ミュンヘン・フィルとのディスク第1作は、2026年1月収録のシェーンベルク“交響詩 ペレアスとメリザンド”。今後は指揮者マーラーがミュンヘン・フィルを指揮した史実に立ち返り、ライヴ録音に基づくマーラー交響曲全集の完成を目指す。2027年11月には次回の日本公演が予定されている。
ラハフ・シャニは2013年にバンベルクのマーラー国際指揮者コンクールで優勝。2016年にロッテルダム・フィル首席指揮者、2020年にイスラエル・フィル音楽監督に就任。ピアニストとしても活動している。