Players will have 50% say in choosing Boston music director - Slipped Disc
ボストン交響楽団の楽団員が次期音楽監督選定において50%の決定権を持つ新契約を締結
ボストン交響楽団(BSO)の新しい労働契約において、楽団員は将来の芸術的な意思決定プロセスにおける勝利を主張しています。Slipped Discが得た情報によると、音楽監督選定委員会は楽団員6名と理事会・経営陣6名で構成されます。音楽監督候補が選定の対象となるためには、委員会双方の3分の2以上の超多数決(楽団員から少なくとも4名、理事会・経営陣から4名)による承認が必要です。
新契約には、芸術リエゾン委員会(ALC)の新たな責任について5ページ以上にわたる詳細が記載されています。これには、客演指揮者、作曲家、アーティストのリストの管理、芸術的パートナーシップ、ポップス・プログラムの編成、スケジューリング(バーバーのオペラ『ヴァネッサ』のような大規模プロジェクトを1週間に詰め込まない等の配慮)、交響楽団公演とポップス公演の定義などが含まれます。これらすべてが経営陣との協議対象となり、ALCは少なくとも意思決定の過程を深く理解し、最善の場合には有意義な意見を反映させることが可能になります。
また、楽団員と理事会による年次会議が少なくとも年1回開催されることになりました。これにより、理事会が楽団員から孤立し、意見や懸念を聞き入れない状況が改善されることが期待されます。
新契約には、タイトルを持つ指揮者の解任や契約更新拒否の手続きに関する条項も盛り込まれました。これにより、将来的に理事会や経営陣がアンドリス・ネルソンスに対して行ったような対応を防ぐ狙いがあります。
この契約は楽団員委員会による画期的な成果であり、米国の他のオーケストラにおける共同の芸術的意思決定の先例となる可能性があります。一方で、最高芸術責任者(CAO)の役割や、CAOが音楽監督に対して芸術的権限を持つのかという点については疑問が残っています。音楽監督の決定は楽団員と理事会・経営陣の共同決定となりますが、CAOの選定については、3名の楽団員が面接に関与するものの、チャド・スミスが最終的な決定権を持つことになります。
なお、記事内では、ネルソンスの退任や、今回の契約交渉をめぐる楽団員や経営陣への批判的な意見も寄せられています。