ロシアの俊英エヴァ・ゲヴォルギヤンがいざなう幻想の世界
ロシアの俊英エヴァ・ゲヴォルギヤンがいざなう幻想の世界

ロシア出身のエヴァ・ゲヴォルギヤンは、2021年に開催されたショパン国際ピアノコンクールの最年少ファイナリスト。2026年前半もヨーロッパ・ツアーをはじめ、アメリカやアジア、ニュージーランドで演奏を行う。4月に22歳を迎え、現在もモスクワ音楽院に在籍している。
ゲヴォルギヤンは「いっぱい宿題があり、試験の準備もしなければいけない。ハードワークで大変な日々だが、それが好き。コンサートで初めて訪れる国々の文化に触れ、人々と出会い、音楽への愛を分かち合うことは、今だからこそできる」と語る。
日本でも頻繁に演奏しており、2026年8月23日には浜離宮朝日ホールでリサイタルを開催する。今回のプログラムは“ファンタジー”を意識し、繋がりを強く感じるシリアスで奥深い作品で構成した。曲目は、モーツァルト『幻想曲 ハ短調』、フランク『前奏曲、コラールとフーガ』、ラフマニノフの練習曲『音の絵』(抜粋)、ショパン『幻想ポロネーズ』、リスト『巡礼の年 第2年「イタリア」』から〈ダンテを読んで〉。
フランクの作品について、ゲヴォルギヤンは「弾き進めていくと、教会で神と対話しているかのような錯覚に陥る」と述べる。また、ショパンとラフマニノフについては、異郷の地に長く住み故郷を恋しく思う気持ちを抱いていた点に共感しているという。
音楽のインスピレーションについては、偉大な巨匠たちの演奏を聴くことを最も大切にしている。ショパンに関してはホロヴィッツやアルゲリッチらの演奏から多くの解釈に触れている。作曲家の作品を多く学び経験を積むことで、作曲家の声と自身の声に近づき、独自の解釈ができるようになると考えている。
最後に読者へ向け、「作曲家の音楽の背景にある言葉も感じ取ってほしい。コンサートは演奏者、作曲家、聴衆の三者が結びついて初めて成立する。ぜひそのひとつになってほしい」とメッセージを寄せた。
