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🇯🇵 日本クラシック全般Ontomo · 2026年10月30日 00:02 · ニュース· 約2分で読めます

「好き」の中身を分解してキャリアを考えてみよう

テノール出身の丹羽大規が音楽大学でのキャリア授業をもとに「好き」の分解を通じた進路設計を語る

日本語要約
東京藝術大学声楽科出身でコンバージェンス株式会社執行役員の丹羽大規が、音楽大学で4年間担当したキャリアデザイン講座の実践をもとに、「なぜ好きなのか」を分解してキャリアを考える重要性を解説した。「音そのものの心地よさ」「上達の実感」「人の反応」などに分解することで、音楽を続ける道だけでなく一般企業を含めた多様な道が見出せると説いている。
全文(日本語)

「音楽が好き」という言葉の背景にある中身について、音楽大学で4年間キャリアデザインの講座を受け持ってきた丹羽大規(コンバージェンス株式会社執行役員/テノール)が解説した。

初回の授業で「なぜピアノ(楽器)が好きなのか」と問いかけると、多くの学生が言葉に詰まる一方、「嬉しかった場面」を尋ねると「先生に褒められた」「バイエルが進んだ」「発表会で拍手が続いた」といった具体的な答えが返ってくる。これらから、楽器そのものではなく、取り組んだことが形になり誰かに認められた「成功体験」が好きだったという側面が浮かび上がる。

「好き」という感覚はいくつかの要素に分解できる。例として以下の3点が挙げられている。

・音そのものの心地よさ:楽器の響きが好きで、聴いているだけでも満たされる

・上達していく実感:できなかったことができるようになる変化が喜びになる

・人の反応:合奏の一体感、聴き手の表情、「認めてもらえた」手応え

見極めの方法として「もし誰にも一生聴かせられないとしても、続けますか」と自問し、「続ける」なら音や上達の実感が本体の候補であり、迷うなら人の反応が大きな部分を占めていると考えられる。

東京藝術大学音楽学部声楽科卒業後にテノールとして活動し、MBA取得を経て現職に至った丹羽自身は、大学祭の模擬店運営や経営学での記帳の学習を通じて「込み入ったものが整理され、しくみとして腑に落ちる瞬間」に惹かれる自身の性質に気づいた。この性質は、歌曲の詩の構造や作曲家の意図を読み解く際にも、現在の研修講師の仕事(舞台袖の呼吸や声、間で場を動かす技術)にも通底していると述べている。

この分解は音楽から離れるためだけではなく、音楽を続けたい人にこそ必要だと丹羽は指摘する。本体が「上達の実感」なら人の上達に関わる道、「人の反応」なら企画側に回る道など、音楽の内外に選択肢が広がる。「なぜ好きなのか」を自問することは、将来にわたって使える手がかりになると結んでいる。

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