セイジ・オザワ松本フェスティバル2026 オーケストラ・コンサート Aプログラム - 毎日クラシックナビ
沖澤のどか指揮サイトウ・キネン・オーケストラによるセイジ・オザワ松本フェスティバル2026「トゥランガリーラ交響曲」公演
ことしのセイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)が開幕した。2種類あるオーケストラ・コンサートのうち、最初のAプログラムはOMF首席客演指揮者・沖澤のどかがサイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)を振るメシアンのトゥランガリーラ交響曲。小澤征爾自身が1962年に日本初演したものの、松本市で披露する機会は訪れないままだった。
本番直前のタイミングでOMF実行委員会は、沖澤との首席客演指揮者契約を2031年まで延長する、と発表した。小澤とゆかりの深い曲による当公演は、大舞台のバトンタッチを自然と意識させる機会にもなった。
沖澤は持ち前の思い切りが良いオーケストラ・ドライブで活力あふれる音世界を打ち出した。急速楽章での弾けるような躍動感や、流れの良いテンポでダイナミックにリードする姿勢が奏功し、ガムラン音楽の影響を受けた民俗性よりもオーケストラの機能性が勝った。特に第5楽章「星々の血の喜び」や終楽章で巨大な熱気が噴出した。
SKOはマッシブな力感や濃厚な歌心を発揮。首席フルートのセバスチャン・ジャコーが核となって洒脱な音色を繰り出し、第4楽章「愛の歌2」では柔らかなパステルカラーを響かせた。一方で第6楽章「愛の眠りの園」などの緩徐楽章における官能性はあっさりとしており、第9楽章「トゥランガリーラ3」の神秘性は巧みだった。
オンド・マルトノの原田節は柔軟な浮遊感を響かせ、ピアノの務川慧悟はエスプリきらめく硬質なピアニズムでメシアン独特の語法を展開した。沖澤は2024年にOMF初の首席客演指揮者へ就任し、今のOMFになくてはならない存在となっている。
公演データ
セイジ・オザワ松本フェスティバル2026
オーケストラ コンサート Aプログラム
8月22日(土)15:00 キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)
指揮:沖澤のどか
ピアノ:務川慧悟
オンド・マルトノ:原田節
管弦楽:サイトウ・キネン・オーケストラ
プログラム
メシアン:トゥランガリーラ交響曲
他日公演
8月23日(日)15:00 キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)
