戦争孤児のリアルを描いた西川美和監督・映画『わたしの知らない子どもたち』~原摩利彦の音楽、東北ユースオーケストラの演奏を用いて
西川美和監督の映画『わたしの知らない子どもたち』、原摩利彦の音楽と東北ユースオーケストラの演奏について

日本語要約
2026年10月16日公開の西川美和監督映画『わたしの知らない子どもたち』は、戦争孤児をテーマにした作品。劇中ではドビュッシーやショパンの楽曲が重要な役割を果たすほか、音楽を担当した原摩利彦が作曲したエンディング曲《太陽と子どもたち》の演奏に東北ユースオーケストラが参加している。
全文(日本語)
2026年10月16日に全国公開される西川美和監督の最新作『わたしの知らない子どもたち』は、第二次世界大戦後の日本に存在した戦争孤児をテーマにした映画である。
劇中では音楽が重要な役割を担っている。主人公の琴子(小八重葵美)はオーケストラ奏者の父を持ち、ピアノを習っていた。物語の冒頭、疎開先の体育館で琴子が友人のゆき(武内ひなた)と演奏するのは、ドビュッシーのピアノ組曲《子供の領分》より第6曲〈ゴリウォーグのケークウォーク〉である。また、物語の結末では、琴子がショパンの「ワルツ第10番」ロ短調 Op.69-2を演奏するシーンがある。この曲は、物語の冒頭で琴子が父に疎開を頼むシーンで蓄音機から流れていた曲でもある。
音楽を担当した原摩利彦は、エンディング曲《太陽と子どもたち》の演奏に東北ユースオーケストラを起用した。同オーケストラは坂本龍一が中心となり2014年に設立され、東日本大震災の被災三県(岩手・宮城・福島)の子どもたちが中心となって活動している。原は、独学で音楽を学び、音楽から何かを掴もうとする彼らの姿勢に共感し、今回の起用に至ったと語っている。
本編の音楽は日本・イタリア共同制作としてローマで収録された。西川監督は、本作において音楽が「戦争によって子どもから芸術や文化が奪われてしまう」という問題を描くと同時に、音楽や文化の素晴らしさを伝える役割を担っていると述べている。
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