チューリヒ歌劇場の新シーズンがオープン
チューリヒ歌劇場が新シーズン開幕、フィンツィ=パスカ新演出《魔笛》やトーンハレ管のガーシュウィン公演をレポート

チューリヒ歌劇場のオープニング・イヴェントは昨年から24時間連続プログラムとなり、今年も9月18日22時から開催された。「舞台上で泊まれる」ことを売りにアイマスク等が配られ、自由に床に座る聴衆の間を歌手たちが歌い、客席で聴いたり舞台袖から歩いて出てきたりする境界のない空間で音楽が楽しめ、夜中の劇場巡りツアーや翌日のダンス、複数の公開リハーサルが22時まで行われた。
その翌日の20日には、ダニエーレ・フィンツィ=パスカの新演出によるモーツァルト《魔笛》が披露された。「遅刻したヴァイオリン奏者が《魔笛》の世界に引きずり込まれてタミーノを歌う」という設定で、視覚的にも惹きつける仕上がりとなっていた。指揮のタルモ・ペルトコスキは心地よい緊張感に貫かれ、細やかに仕上げた。タミーノ役のマグヌス・ディートリヒ、パミーナ役のレグラ・ミューレマン、夜の女王役のヤスミン・デルフスをはじめ、侍女役のハンナ・マッケイ、カリマ=エル・デルナーダッシュ、ドミニカ・ステファンスカ、パパゲーノ役のヤニック・デビュス、モノスタトス役のナタン・ハラー、弁者役のアンドリュー・ムーア、パパゲーナ役のマリアム・スレイマンらが出演し、マティアス・シュルツ総裁のもとオペラ・スタジオ生やアンサンブル歌手を駆使した公演となった。
さらに、チューリヒ・トーンハレ管弦楽団のシーズン・オープニング・コンサートに続き、フォーカス・アーティストであるウェイン・マーシャルを招いた公演(9月25日、チューリヒ・トーンハレ)も行われた。フォーレ「組曲《ペレアスとメリザンド》」のほか、ガーシュウィン《ラプソディ・イン・ブルー》や《ラプソディ第2番》などが演奏された。