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🇯🇵 日本室内楽レコ芸ONLINE · 2026年7月2日 11:01 · レビュー· 約2分で読めます

【第4回】1976年(前篇)1月号~4月号  レコード批評の使命とは?名評論とは?

【第4回】1976年(前篇)1月号~4月号  レコード批評の使命とは?名評論とは?

日本語要約
アーカイブ連載「『レコード芸術』新譜月評クロニクル」第4回。1976年1月号から4月号のレコード批評を振り返る。シモン・ゴールドベルクとラドゥ・ルプーのモーツァルト、ルービンシュタインとバレンボイムのベートーヴェン、エリー・アメリングらのフォーレ歌曲全集、マルタ・アルゲリッチのラヴェル、ジェイムズ・ゴールウェイとの共演などが取り上げられ、当時の批評家による評価や演奏の分析が紹介されている。
全文(日本語)

アーカイブ・シリーズ「『レコード芸術』新譜月評クロニクル」の第4回は、1976年前篇として1月号~4月号を振り返る。当連載は芳岡正樹氏が『レコード芸術』の過去の月評を再読・抜粋するものである。

1976年1月〜4月の新譜では、戦前のSP時代から活躍した巨匠と戦後派の若手が共演したセット物が注目された。2月号のシモン・ゴールドベルク(ヴァイオリン)とラドゥ・ルプー(ピアノ)によるモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ集(全16曲)、4月号のアルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)とダニエル・バレンボイム(指揮)ロンドン・フィルによるベートーヴェンのピアノ協奏曲全集(全5曲)が挙げられる。小石忠男氏はゴールドベルクの演奏を「奇蹟的な若さ」と評し、志鳥栄八郎氏はルービンシュタインの演奏を「年齢に逆行するピアニスト」と称賛した。特に後者は第14回レコード・アカデミー賞協奏曲部門を受賞した。

1月号で推薦を得たエリー・アメリング(S)、ジェラール・スゼー(Br)、ダルトン・ボールドウィン(p)によるフォーレ歌曲全集について、畑中良輔氏はSP時代の名盤を引き合いに出しつつ、演奏家たちの豊かな音楽性を高く評価した。

また、マルタ・アルゲリッチの「ラヴェル:夜のガスパール/ソナチネ/高貴で感傷的な円舞曲」について、岩井宏之氏は前年のショパン・アルバムと比較しつつ、その完成度を評価した。さらに、アルゲリッチとジェイムズ・ゴールウェイ(フルート)が共演したプロコフィエフとフランクのフルート・ソナタ集も3月号で推薦を得ており、小石忠男氏は両者の室内楽的な調和を評価している。

当時の批評家たちは、SP時代の名演奏に親しんだ世代であり、LP時代の技術進歩やレパートリー拡大の中で、作品の本質を読者に伝えていた。

▼関連キーワード解説 (6)
シモン・ゴールドベルク人物・団体Wikipedia ↗

シモン・ゴールドベルク は、ロシア帝国(現在のポーランド)出身のユダヤ系アメリカ人のヴァイオリン奏者・指揮者。晩年日本人ピアニストと結婚し、富山で没した。

ラドゥ・ルプー人物・団体Wikipedia ↗

ラドゥ・ルプ は、ルーマニア出身のピアニスト。日本ではラドゥ・ルプーという表記が多く見られ、招聘会社KAJIMOTOによる表記も同じ。ただし、本来 Lúpu の末尾の音節の読みは短く「ルプ」である。

アルトゥール・ルービンシュタイン人物・団体Wikipedia ↗

アルトゥール・ルービンシュタイン は、ポーランド出身のピアニスト。様々な作曲家の作品の演奏で国際的な名声を博し、特にショパンの演奏では同時代の最も優れたピアニストであるとみなされている。また、20世紀を代表するピアニストの1人でもある。演奏家としてのキャリアは80年にも及んだ。

ダニエル・バレンボイム人物・団体Wikipedia ↗

ダニエル・バレンボイム は、アルゼンチン出身のピアニスト、指揮者。アルゼンチンの他にスペイン、イスラエル、パレスチナの市民権を持つ。

志鳥栄八郎人物・団体Wikipedia ↗

志鳥 栄八郎 は日本の音楽評論家。

エリー・アメリング人物・団体Wikipedia ↗

エリー・アーメリング は、オランダのリリック・ソプラノ。本名エリザベート・サラ・アーメリング。オペラにも出演したが、主にリート歌手として国際的な演奏活動を続けた。1996年に引退。

出典: Wikipedia 日本語版(各項目の要約・CC BY-SA)
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