《トスカ》がザンクト・マルガレーテン採石場で空前絶後の上演
オーストリアのザンクト・マルガレーテン採石場でプッチーニ《トスカ》が上演、2027年夏にはヴェルディ《リゴレット》を予定

オーストリア・ブルゲンラント州にあるザンクト・マルガレーテン採石場で7月15日~8月22日、プッチーニのオペラ《トスカ》が上演された。演出と舞台セットはタデウス・シュトラスベルガーが手掛けた。ヨーロッパ最大級(7000平方メートル)の野外舞台全体がローマの教会内部として作られ、巨大な扉や祭壇、礼拝堂の入り口などが再現された。
オリジナルの第1幕開始前には修道士や修道女たちが祈る場面が追加され、舞台右手上方の崖の上から大砲が発射される演出や、第1幕の終わりにはキリスト教のミサで用いる香が焚かれ、サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂の実物を模した高さ1メートル・重量40キログラムの特大振り香炉が揺れ動く演出が盛り込まれた。また、扉の面が開いて三連祭壇画に変わり、白い天使や聖職者で満たされる場面も用意された。
第2幕ではカヴァラドッシの祭壇画があった部分が牢屋に転換され、第3幕ではその上方がサンタンジェロ城の屋上となった。ラストシーンでは、トスカが城から身を投げたあと、第1幕最後に見せた「天国」へトスカが昇り、白い煙に包まれる演出がとられた。8月1日の公演には、トスカ役にジョイス・エル=コーリー、カヴァラドッシ役にヨンジャオ・ユー、スカルピア役にマルコ・カリアが出演し、指揮はヴァレリオ・ガッリ、管弦楽はピエドラ祝祭管弦楽団が務めた。同会場では2027年7月14日~8月22日に、同じシュトラスベルガー演出でヴェルディ《リゴレット》が上演される予定である。
なお、ザンクト・マルガレーテン採石場から約10kmに位置するメルビッシュの湖上舞台では、7月16日~8月22日にミュージカル《ラ・カージュ・オ・フォール》が上演された。8月15日の舞台では、総裁のアルフォンス・ハイダーがドラァグクイーン「ザザ」に扮し、観客に寛容の大切さを訴えた。
