~114~ 「世界の放送交響楽団 ~NHK交響楽団100周年を巡って」 - CLASSICNAVI
NHK交響楽団の100周年と世界の放送交響楽団の歴史的背景
NHK交響楽団が今年10月に創立100周年を迎えるにあたり、世界各地の放送局のオーケストラと同時期に創設された歴史的背景を振り返る。1920年の米国ピッツバーグでの世界初のラジオ放送局誕生を皮切りに、1922年にはイギリス、フランス、ソビエト連邦で本放送が開始された。1923年にはベルリン放送交響楽団、1929年にはフランクフルト放送交響楽団が結成された。また、1926年に設立された米国のNBCは、1937年にトスカニーニ率いるNBC交響楽団を創設した。1930年にはBBC交響楽団、モスクワ放送交響楽団(現・チャイコフスキー交響楽団)、1931年にはトリノ・イタリア放送交響楽団(現・RAI国立交響楽団)、1934年にはフランス国立放送管弦楽団(現・フランス国立管弦楽団)が創設されている。
日本では1925年に東京放送局などが放送を開始し、録音技術が未発達な当時、音楽番組は生演奏が中心であった。山田耕筰率いる日本交響楽協会が放送局から出演料を得て活動し、1926年1月に第1回予約演奏会を開催した。同年8月に日本放送協会が発足し、9月には近衞秀麿が日本交響楽協会から離脱。10月、近衞と脱退した音楽家たちにより新交響楽団が結成され、日本放送協会がスポンサーとなった。新響は1927年に第1回予約演奏会を開始し、1942年に日本交響楽団へ改称、1951年にNHK交響楽団となった。
一方、ドイツの有力な放送交響楽団の多くは、第二次世界大戦終戦直後の放送局の地方分権化に伴い創設された。1945年に北ドイツ放送交響楽団(現・NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団)とシュトゥットガルト放送交響楽団(現・SWR交響楽団)、1946年にRIAS交響楽団(現・ベルリン・ドイツ交響楽団)、1947年にケルン放送交響楽団(現・ケルンWDR交響楽団)、1949年にバイエルン放送交響楽団が設立された。放送交響楽団は、優れた機能性と柔軟性を持ち、現代音楽の演奏でも高く評価されている。
