ルノー・カプソン(ヴァイオリン)&ギヨーム・ベロン(ピアノ) ブラームス「ヴァイオリン・ソナタ」全曲
ルノー・カプソンとギヨーム・ベロンがTOPPANホールでブラームスのヴァイオリン・ソナタ全曲を演奏

今年50歳を迎えたフランスのヴァイオリニスト、ルノー・カプソンが、若手ピアニストのギヨーム・ベロンとともにTOPPANホールでブラームスのヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会を開催した。カプソンと同ホールは、2005年の日本初リサイタル以来20年以上の関係がある。
フランコ・ベルギー派の流れをくむカプソンは、ドイツ風の堅牢な構築性とは異なる滑らかで芳醇な音世界を築いた。共演者のベロンは、パリ国立高等音楽院でピアノとヴァイオリンの両方を学び、同院でカプソンの盟友であった故ニコラ・アンゲリッシュに師事してピアノの道へ進んだ経歴を持つ。
ソナタ第1番「雨の歌」では、冒頭楽章から遅いテンポで歌い込み、濃厚な色艶と高い重音の熱量、深い呼吸で円熟を見せた。両方の楽器を学んだベロンによる雄弁で巧みなピアノが連携を演出した。ソナタ第2番では、かつて巨匠アイザック・スターンの愛器だった1737年製グァルネリ・デル・ジェスから妖艶な中低音の響きを繰り出し、第2楽章では水もしたたるような美音を聴かせた。カプソンは体を前傾させ左足を跳ね上げるなど高まりを見せた。休憩後のソナタ第3番では、第1楽章の流線型のフォルムから第2楽章の歌を経て、急速な第3楽章と終楽章がアタッカで進められ、豊麗なエネルギーを発散した。
【公演データ】
ルノー・カプソン(ヴァイオリン)&ギヨーム・ベロン(ピアノ) ブラームス「ヴァイオリン・ソナタ」全曲
日程:10月5日(月)19:00
会場:TOPPANホール
出演:ルノー・カプソン(ヴァイオリン)、ギヨーム・ベロン(ピアノ)
プログラム:
・ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調 Op.78「雨の歌」
・ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ長調 Op.100
・ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 Op.108
アンコール:
・エルガー:愛の挨拶 Op.12
・クライスラー:愛の悲しみ
・パラディス:シチリアーノ

