広上淳一(指揮)×牛田智大(ピアノ)インタビュー 創立100周年迎えるN響演奏会で共演
広上淳一(指揮)×牛田智大(ピアノ)インタビュー 創立100周年迎えるN響演奏会で共演
2026年に創立100周年を迎えるNHK交響楽団は、7月に『NHK交響楽団演奏会 supported by SGC』を青森と栃木(宇都宮)で開催する。本公演には、指揮者の広上淳一とピアニストの牛田智大が出演する。
演奏プログラムは、ショパン「ピアノ協奏曲 第1番」とドヴォルザーク「スラブ舞曲 第1集 作品46」が予定されている。
二人の出会いは牛田が12歳頃の初共演に遡る。広上は当時から牛田の才能を高く評価しており、その後、牛田が大学に入学した二十歳前後から再び共演を重ねるようになった。広上は自身の教え子たちと牛田の交流を促すなど、公私にわたる関係を築いている。
初共演時の思い出について、牛田はリハーサル前に広上から「隅田川を散策していていい気分になる時のような、感情が湧き上がってくるようでないといけない」と助言を受けたことを挙げ、それが音楽に感情を投影する重要性に気づくきっかけになったと語った。
ショパンのピアノ協奏曲について、広上はオーケストラパートの色彩感や重厚さを強調し、指揮者として心を込めて取り組んでいると述べた。また、ショパン自身のピアニストとしての特性がオーケストレーションにも反映されていると指摘した。牛田は、ピアノとオーケストラが一体となって響き合う面白さを挙げ、特に2楽章のピアノと弦楽器の掛け合いなどの美しさに注目してほしいと語った。
後半に演奏されるドヴォルザークの「スラブ舞曲 第1集」について、広上は「いろいろな要素が楽しめる飲茶のような内容」と表現し、N響との相談の上で選曲したと明かした。
N響について、広上は「100周年を迎え、のりにのっている」と評し、若手奏者の増加や柔軟性の高まりを指摘した。牛田は、かつては憧れで恐縮する存在だったN響が、今では友人や年下の奏者も加わり、アンサンブルとして一体感を持って演奏できる存在になったと語った。
最後に、広上は牛田のキャリアの積み方を称賛し、彼が日本の音楽界を牽引する存在になると期待を寄せた。牛田は、ピアノへの熱が消えかけた時期もあったが、広上との共演をはじめとする学びが再び情熱を燃やす支えになったと振り返った。
