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🇯🇵 日本オーケストラレコ芸ONLINE · 2026年10月13日 16:02 · レビュー· 約2分で読めます

【第1回】若きワルターが甦る ――ワーナー全集を聴く

ブルーノ・ワルターの戦前録音を中心とする「ワーナー全集」20枚組BOX発売に伴う連載評論の第1回が公開

日本語要約
生誕150年を迎えた名指揮者ブルーノ・ワルターの芸術を録音から聴き直す連載の第1回として、戦前録音を中心としたワーナー・クラシックスの20枚組リマスター全集を評論家の芳岡正樹が解説。モーツァルトやワーグナーの録音比較を通じ、劇的で躍動的な姿を検証している。
全文(日本語)

生誕150年を迎えた名指揮者ブルーノ・ワルター(1876~1962)の芸術を、ヨーロッパ時代からアメリカ時代、壮年期から最晩年まで録音を通して聴き直す全3回の連載企画の第1回。

第1回では、戦前の録音を中心に収めた「ブルーノ・ワルター・ワーナークラシックス・リマスター全集」(20枚組、2026年Art & Son Studioによるリマスタリング)を取り上げる。BOXには1924年から1939年までの英コロンビアおよび英グラモフォンへの録音のすべてと、1949年10月にウィーン・フィルと録音したマーラーの《亡き児をしのぶ歌》(フェリアー独唱)が収録されている。第2回はソニー・クラシカルのアメリカ時代、第3回では戦前と戦後の同曲異演比較が予定されている。

ベルリン生まれのワルターはレコード録音黎明期に活躍し、1923年の独グラモフォン録音、1924年末の英コロンビア移籍、1925年の電気録音導入、1934年から1939年の亡命までの英グラモフォン(ヒズ・マスターズ・ヴォイス)録音と歩みを進めた。

本作に収められた十八番の楽曲を通じ、戦前期から「ワルターらしさ」が息づいていることが解説されている。

・モーツァルト《フィガロの結婚》序曲:1928年のモーツァルト祝祭管弦楽団盤(初復刻)は速いテンポと推進力を持ち、1932年のブリティッシュ交響楽団盤では色彩感と丁寧さが増す。1961年のコロンビア交響楽団とのステレオ盤は遅いテンポで雄大な造型を示す。

・《アイネ・クライネ・ナハトムジーク》:1931年ブリティッシュ響盤のスピード感やルフトパウゼ、1936年ウィーン・フィル盤における流麗な弦やムジークフェライン・ザールの残響を活かした演奏、そして1961年コロンビア響盤への影響が示される。

・ワーグナー《ジークフリート牧歌》:BOXには1924年ラッパ吹き込みの旧ロイヤル・フィル盤、1926年電気録音の旧ロイヤル・フィル盤、1930年ブリティッシュ響盤、1935年ウィーン・フィル盤の4種が収録され、ポルタメント奏法やテンポ設計の変化から新古典主義への移行やウィーン・フィルとの表現が検証されている。1959年コロンビア響盤の瞑想的な境地とも比較されている。

このように、ステレオ録音では接することのできないドラマティックで躍動感あるワルターの姿を知る上で、本全集が不可欠であると評されている。

▼関連キーワード解説 (5)
ブルーノ・ワルター人物・団体Wikipedia ↗

ブルーノ・ワルター は、ドイツ出身の指揮者、ピアニスト、作曲家。より正確なドイツ語読みはヴァルターであり、そのように表記される場合もある。本来の姓はシュレジンガーであり、これは彼がブレスラウの歌劇場の指揮者になったとき、現地ユダヤ人にシュレジンガー姓が多いので、ワルター(ヴァルター)に改めたという。そのため、ワルター・シュレジンガーと表記されることも稀にある。

ベートーヴェン人物・団体Wikipedia ↗

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン は、ドイツの作曲家、ピアニスト。音楽史において極めて重要な作曲家の一人であり、日本では「楽聖」とも呼ばれる。その作品は古典派音楽の集大成かつロマン派音楽の先駆とされ、後世の音楽家たちに多大な影響を与えた。

ブラームス人物・団体Wikipedia ↗

ヨハネス・ブラームス は、ドイツの作曲家、ピアニスト、指揮者。J.S.バッハ(Bach)、ベートーヴェン(Beethoven)と共にドイツ音楽における三大Bとも称される。ハンブルクに生まれ、ウィーンに没する。作風は概してロマン派音楽に属するが、古典主義的な形式美を尊重する傾向も強い。

ハイドン人物・団体Wikipedia ↗

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン は、現在のオーストリア出身の音楽家であり、古典派を代表する作曲家。また、弟ミヒャエル・ハイドンも作曲家として名を残している。

モーツァルト人物・団体Wikipedia ↗

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト は、主に現在のオーストリアを活動拠点とした音楽家。

出典: Wikipedia 日本語版(各項目の要約・CC BY-SA)
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