新進気鋭の若手作曲家・我妻英さんの新作披露 出羽三山の即身仏をテーマにした交響曲 山形交響楽団が世界初演 - 日テレNEWS NNN
山形交響楽団が作曲家・我妻英の新作「管弦楽のための『象られた祈り』」を世界初演
山形市出身の27歳の作曲家・我妻英が作曲した交響曲「管弦楽のための『象られた祈り』」が19日、山形市で開かれた山形交響楽団の定期演奏会で世界初演された。
我妻は昨年度、国際的な作曲家の登竜門とされる「武満徹作曲賞」で33か国137作品中1位に輝いたほか、「NHK交響楽団尾高賞」を受賞している。小学生のときに交響曲の作曲を始め、16年前には山響の「スクールコンサート」で楽曲が演奏された実績もある。その後、山形北高校の音楽科、東京音楽大学を卒業した。
現在は日本の精神世界の表現を大きなテーマに掲げており、今回発表された作品は「出羽三山の即身仏」をモチーフに選んでいる。自身が即身仏と対面して感じた世界観を交響曲として表現した。我妻は「即身仏の崇高な祈り、強靱な精神力にものすごい畏怖の思いがある。彼らの祈りと私たちの対話、互いを鏡に映しあうような中で聴こえてきた響きがこの作品には描かれている。この曲はずっとテンポが加速しっぱなしで、死を迎える直前にあらゆる記憶が駆け巡る走馬灯のような音楽になっている」「走馬灯が全て過ぎ去った後にエコーのように彼岸、あの世からの響きが蜃気楼のように聴こえてきて曲が終わる」と語っている。重々しい印象の前半から、後半は勇ましく荘厳な曲調に変化する。
演奏を聴いた来場者からは「パーカッションの使い方が印象的な曲」「最初は暗くて怖かったけどだんだん明るくなってすごかった」などの声が寄せられた。我妻は「最も熱気のある形で渾身の演奏を山響の皆さんにしてもらい本当に光栄。この経験を糧に初心を忘れずにこれからも制作の道を邁進していきたい」とコメントした。本作の次回公演は決まっていないが、過去の作品はYouTubeなどで視聴できる。
