オホーツクに響くブラームス 日本フィルと林業の町の交流40年 [北海道] - 朝日新聞
オホーツクに響くブラームス 日本フィルと林業の町の交流40年 [北海道] - 朝日新聞
日本フィルハーモニー交響楽団のメンバーらが全国から集まったアマチュアを短期で集中指導する、北海道津別町の「つべつ日本フィルセミナー」が受講者を募集している。
29回目の今年は9月4~6日に開催。申し込み締め切りは8月23日で、既に20人以上が応募している。
日本フィル楽員やOBらがコーチとして来道し、管・弦・打楽器パートの演奏者と、コンサートを裏方として支えるステージマネージャーの希望者を指導する。パートごとや合奏の練習を重ねて、最終日にはプロ・アマ合同のオーケストラで成果発表の演奏会を開く。今年は指揮者・碇山隆一郎さんのタクトで、ブラームスの「大学祝典序曲」「交響曲第3番」を披露する。ブラームスの作品を取り上げるのは4年連続。第30回の区切りを迎える来年は、ベートーベンの衣鉢を継いでブラームスが交響曲作家としての一歩を踏み出した「交響曲第1番」を課題曲に予定している。
町と日本フィルの関係は40年以上になる。
1983年、国鉄相生線の廃止に直面していた町は、路線の存続を願う「相生線ラブコンサート」を開催。市民活動の支援や地方遠征に力を入れている日本フィルのメンバーが訪れ、弦楽四重奏を披露した。
翌84年の町開基100年記念事業ではフルオーケストラが来町、約150名の町民合唱団とヘンデル「ハレルヤ」を演奏した。
音楽を通じた交流はその後も続き、96年から日本フィル楽員の提案でセミナーが始まった。アマチュア奏者らのシンフォニーの響きは、林業を主要産業とする人口約3800人の町の風物詩となった。
日本フィルでアウトリーチ活動を行う部署「音楽の森」の高橋勇人副部長によると、人口の少ない地方で本格的なクラシック演奏を継続的に手がけるセミナーは、全国的に類を見ないという。
合宿中のジンギスカンパーティーなど、町民の歓待もあり、セミナーは受講生だけでなく楽員からも親しまれている。コーチに立候補したがる楽員は多いといい、「受講生がプロの音色に追いつこうと必死になって短時間でみるみる上達する様子に、楽員たちも自身がアマチュアだった時代を思い出すのか、ふだんのオーケストラ活動と違う新鮮な気持ちで音楽に向きあえる」と話す。
受講料2万円(CD制作費、2食、雑費込み)。宿泊先は各自で手配(あっせん施設あり)。パートごとに定員がある。問い合わせは津別町民芸術劇場事務局(tubetu.tat@gmail.com)。