小林研一郎が描く《我が祖国》インタビュー 日本フィル第785回東京定期演奏会|ぴあクラシック公式サイト〜poco a poco〜 - チケットぴあ
指揮者の小林研一郎が日本フィル第785回東京定期演奏会でスメタナ《我が祖国》を演奏へ向けたインタビュー
小林研一郎が、創立70周年を迎える日本フィルハーモニー交響楽団とスメタナの「我が祖国」を演奏する。
小林は2002年5月12日、「プラハの春音楽祭」のオープニングコンサートで、東洋人として初めてチェコ・フィルハーモニー管弦楽団を指揮して「我が祖国」全曲を演奏した。チェコ人以外の指揮者が同団と「我が祖国」を演奏・録音するのは稀であり、伝統あるオーケストラと新たな視点を加えて新鮮な演奏を提示し、成功を収めた。
当時のエピソードとして小林は、「僕にとってスメタナはロマン派の偉大な作曲家で、その思いで指揮したいと考えていました。でも、チェコ・フィルにとってこの作品はバイブルのような存在。2曲目の《ヴルタヴァ(モルダウ)》には戦争による赤い血が流れているといい、単にきれいな音では演奏できないという。その解釈の違いにより、僕はリハの途中でホテルに帰っちゃった。すると夜中にチェコ・フィルの10人がやってきて謝罪したいという。それで翌日からいい音楽を作ろうと精一杯努力し、本番に臨んだのです」と振り返っている。
各楽曲について、第1曲「ヴィシェフラド」は「高い城」を意味しスメタナの墓地がある場所であり、「冒頭の2台のハープが高い城から射してくる光を表し、とても印象的に始まります」と述べている。続く第2曲《ヴルタヴァ》について「最初にヴルタヴァ川のほとりにあるルドルフィヌム(芸術家の家)のドヴォルザーク・ホールでチェコ・フィルの響きを聴いたときは、“虹のような音“だと思って感極まりました」と語る。また、「《シャールカ》は男女の闘いのはげしさを、《ボヘミアの森と草原から》はうっそうとした森と広大な草原を、《ターボル》《ブラニーク》はフス教徒の戦いと農民の踊りや祈りの情景、歓びの歌などが混在しているため各楽器の特質を生かしながら演奏します。クライマックスには大太鼓をプラスし、フィナーレのコーダを多少変えています。スメタナが全人生を懸けて書いた作品は神さまからの光のような存在ですから、フィナーレは印象に残る分厚い響きにしたい。今回の日本フィルともそのように演奏したいと思っています」と語った。
【公演情報】
日本フィルハーモニー交響楽団 第785回東京定期演奏会
日時:2026年11月13日(金) 19:00開演(18:20開場)
会場:サントリーホール 大ホール
指揮:小林研一郎[桂冠名誉指揮者]
曲目:スメタナ:連作交響詩《我が祖国》(第3曲と第4曲の間に20分の休憩あり)
※18:30〜 プレトーク「本日の聴きどころ」
