
日本語要約
ジェレミー・ロレ指揮ル・セルクル・ダルモニによるヴェルディのオペラ『リゴレット』のコンサート形式公演のレビュー。古楽器を用いた小編成のオーケストラは、楽器の個性を際立たせ、驚異的なダイナミックレンジと明晰な音響を実現した。ロレの指揮は音楽学的な純粋さと劇的な推進力を両立させ、ヴェルディのスコアの真価を再発見させるものとなった。歌手とオーケストラが同じ平面に配置されたことで、両者の対話が深まり、国際色豊かなキャストと相まって、作品の構造が見事に浮かび上がる成熟した演奏となった。
全文(日本語)
コンサート形式の公演は、しばしば「セミ・ステージ形式」という曖昧な言葉の影に隠れ、本物の模倣と見なされがちです。しかし、時にはそれ自体が記憶に残るものとなります。ジェレミー・ロレ指揮ル・セルクル・ダルモニによる今回の『リゴレット』は、まさにそのような公演でした。
通常より小規模な弦楽器編成(10:8:6:5:4)に、ナチュラルホルン、古楽器の管楽器、そして興味深いことに「チンバッソ」を加えた編成は、オーケストレーションの観点から次々と新たな発見をもたらしました。特に木管楽器など、個々の楽器の個性が際立っていました。冒頭など多少のリスクはあったものの、音響的には素晴らしい体験でした。第3幕の嵐の場面がこれほどまでにモダニズムを感じさせたことは稀で、ベルリオーズを彷彿とさせつつも、ヴェルディがベルリオーズを超越したかのような瞬間でした。小編成ゆえに歌手を圧倒することもなく、第2幕冒頭の弦楽器の正確さも相まって、即座に雰囲気が醸成されました。
この『リゴレット』のダイナミックレンジは驚異的でした。フォルティッシモは身体に響き、ピアニッシモは親密な囁きとなりました。細部が次々と明らかになる喜びがあり、個々の幕から作品全体に至るまで、明確なコンセプトが貫かれていました。ロレの指揮は驚くほど成熟しており、モンテローネの登場や合唱の扱いも卓越していました。
ロレのテンポ設定は、音楽学的な純粋さと劇的な推進力を両立させていました。予定より13分早く終演しましたが、決して急かされた印象はありません。ロレはこれまでもディスクや実演で感銘を与えてきましたが、今回がこれまでの最高傑作と言えるでしょう。
ステージ空間は、歌手をオーケストラの背後に配置するなど知的に活用されていました。しかし、ドラマの核心は指揮とオーケストラの扱いにありました。彼は歌手と共演し、寄り添うことに長けています。作品構造への確信に満ちた解釈は、これがヴェルディの最高傑作の一つであることを再認識させました。国際色豊かなキャストも美しく調和しており、脇役に至るまで素晴らしい存在感と正確さを発揮していました。
原文(抜粋)
Concert performances are often seen as pale imitations of the real thing, only one step behind that nebulous term, ‘semi-staged’. And yet, sometimes they remain memorable in their own right: this Rigoletto from Le Cercle d’Harmonie under Jérémie Rhorer was one such. Performed with a smaller complement of strings than usual (10:8:6:5:4) with natural horns and period wind and, rather deliciously, listing one ‘cimbasso’ in the personnel, purely on a level of orchestration, revelation followed revelation. Individual instruments gain hugely in character this way, particularly woodwind. There may be elements of risk (the opening, which did not quite come off for example) but this was, sonically, a treat. Rarely has the storm in act 3, sounded so Modernist: the truest parallel seemed to be Berl…
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