INTERVIEW | Alexander Shelley Talks About 11 Seasons As Music Director Of The National Arts Centre Orchestra - ludwig-van.com
インタビュー:アレクサンダー・シェリー、ナショナル・アーツ・センター管弦楽団での11シーズンを語る
アレクサンダー・シェリーは、2025/26シーズンの終了をもってナショナル・アーツ・センター管弦楽団(NAC管)での任期を終える。6月25日には、トロント・メンデルスゾーン合唱団、ソプラノのミア・パーション、メゾソプラノのエマ・ニコロフスカを迎え、マーラーの交響曲第2番『復活』を指揮する。また7月1日には、恒例の無料コンサートであるカナダ・デー・コンサートで指揮を務める。
11シーズンを経て、シェリーが音楽監督として確かな足跡を残したことは疑いようがない。後任は、2015/16シーズンから首席客演指揮者を務めてきたジョン・ストルゴールズが引き継ぐ。この役割はシェリー自身にも大きな影響を与えており、オタワ在住中に2人の息子が誕生している。
アレクサンダー・ゴードン・シェリーは英国ロンドン出身。ピアニストのヒラリー・マクナマラを母に、ピアニスト兼指揮者のハワード・シェリーを父に持つ音楽一家に育った。幼少期からピアノとチェロを学び、ウェストミンスター・スクール、王立音楽大学、ロベルト・シューマン音楽大学で研鑽を積んだ。2003年にはワールド・オーケストラ・フォー・ピースのメンバーとしてツアーに参加している。
デュッセルドルフでトーマス・ガブリッシュ教授に師事し指揮を学んだ。英国国立ユース管弦楽団ではヤン・パスカル・トルトリエのアシスタントを務めた。2005年にはリーズ指揮者コンクールで満場一致の優勝を果たした。2016年には、ドイツ・グラモフォンからリリースした『ピーターと狼』の拡張版と、ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団の「Zukunftslabor」での芸術監督としての功績により、エコー・クラシック賞を2度受賞している。
2015年からはロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の首席アソシエイト指揮者を務め、2009年から2017年まではニュルンベルク交響楽団の首席指揮者を務めた。
今後の活動として、2024年にパシフィック交響楽団の次期音楽監督に指名され、2026-27シーズンから正式に就任する。また2024/25シーズンからはアーツ・ネイプルズの芸術・音楽監督として、ネイプルズ・フィルハーモニー管弦楽団などを率いている。2025年後半にはアイルランド国立交響楽団の次期首席指揮者に指名され、2026/27シーズンから3年間の任期を開始する。
インタビューの中でシェリーは、2015年の就任当時、8年から10年がオーケストラで成果を出すための最低限の期間だと考えていたと語った。NAC管での活動について、連邦政府からの資金提供を受けるという独自の立場を活かし、50作品以上の交響楽作品を委嘱してきたことを強調した。また、カナダ全州・準州へのツアーや、エスカソニ・ミクマク族の土地でのコンサートなど、国家的な組織としての責務を果たしてきたと振り返った。
さらに、オタワの慈善団体「OrKidstra」との連携や、若手音楽家のためのメンターシップ・プログラムの推進など、教育面での貢献にも誇りを示した。シェリーはNAC管と13枚の録音を残しており、その中にはジョスリン・モルロックやアナ・ソコロヴィッチの委嘱作品でジュノー賞を受賞したものも含まれる。