PROMS 2026: A Mini–Italian Festival at the Proms - Opera Today
プロムス2026:プロムスにおけるイタリア音楽のミニ・フェスティバル
イタリア系トルコ人の指揮者ニル・ヴェンディッティが、BBC交響合唱団およびBBC交響楽団を率い、声楽アンサンブルのエピフォニ・コンソートと共に、イタリア音楽のみで構成されたプロムスのプログラムを指揮した。テノールのレネ・バルバラが体調不良のため急遽降板し、デイヴ・モナコが代役を務めたが、見事な歌唱であった。
まず驚かされたのは、レスピーギの1920年代半ばの傑作『教会のステンドグラス』が、作曲から100年を経てプロムスで初めて演奏されたことである。なぜこれまで演奏されなかったのかは不明だが、レスピーギの音楽が不当に過小評価されている事実を浮き彫りにしている。2023年11月のギルドホール音楽演劇学校による『エジプトのマリア』と『眠れる森の美女』の二本立て上演と同様、今回の演奏も正しい方向への一歩と言える。
『教会のステンドグラス』は、レスピーギの美学の核心であるグレゴリオ聖歌に基づいた初期のピアノ曲集から構成されている。4つの楽章はそれぞれ「エジプトへの逃避」「聖ミカエル大天使」「聖キアラの朝の祈り」「聖グレゴリオ大教皇」と題されている。首席クラリネット奏者アダム・リーの甘美で滑らかな演奏と、ヴェンディッティによる長いレガートの解釈は素晴らしかった。BBC交響楽団は最高水準の響きを聴かせ、高音域の弦楽器に耳障りな響きはなく、金管楽器のバランスも美しかった。特に楽章終盤の魔法のようなピアニッシモは圧巻であった。エジプトへの隊商の物語に不可欠な旋法的な色彩も巧みに強調されていた。聖ミカエルと竜の戦いは非常に身振り的で、絹のような第1楽章と対照をなしていた。舞台裏のトランペットの響きも完璧で、鮮やかなタペストリーのような色彩感があった。レスピーギの旋律の才能が際立ち、終盤のゴングの打撃も強烈な印象を残した。
「聖キアラの朝の祈り」は木管楽器主体の音色へ移行する。8月のアルバート・ホールの熱気の中で、この響きは不思議とクリスマスを連想させた。これは約5年後に作曲された『主の降誕による賛歌』の和声と共通している。最終楽章「聖グレゴリオ大教皇」は『天使のミサ』のグローリアに基づく幻想曲で、鐘を模したオーケストラの響きで始まる。ヴェンディッティの指揮は、レスピーギのオーケストレーションと各パートの明瞭さを常に重視していた。唯一の例外はアルバート・ホールの巨大なオルガンで、ヴァイオリンの音が聴こえにくくなる場面があった。しかし、ヴェンディッティの和声に対する意識は高く、転調も完璧に表現された素晴らしい演奏であった。
1832年作曲(1841年改訂)のロッシーニ『スターバト・マーテル』も同様に素晴らしい出来であった。プロムスでの歴史は1901年に遡るが、全曲演奏としては1961年のジュリーニ指揮フィルハーモニア管弦楽団によるものが最初である。プログラムノートには「ロッシーニのオペラの一部になり得る曲は一つもない」とあるが、実際にはオペラとの共通点を感じさせる。デイヴ・モナコは『Cujus animam』で、ロッシーニ・テノールとして力強い歌唱を披露した。
オーケストラも熱演であった。『Quis est homo』冒頭のホルン四重奏、フェデリカ・ロンバルディの流麗なレガート、後に加わったメゾ・ソプラノのキアラ・アマルーの歌唱も素晴らしかった。バスのニコラ・ウリヴィエリはやや自信に欠ける面もあったが、合唱団のバス・パートは『Eja, mater』で見事なフレーズ作りを披露した。『Sancta mater』ではソリストたちの組み合わせが光り、特にロンバルディとモナコの二重唱は天上の響きであった。アマルーは『Fac, ut portem Christi mortem』で真価を発揮し、ヴェンディッティは彼女の歌唱のニュアンスを丁寧に引き出した。ロンバルディは『Inflammatus』で圧倒的な歌唱を聴かせた。
