【作品解説】ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 Op.73
【作品解説】ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 Op.73

特別企画「ブラームス 4つの交響曲」の第2回は、交響曲第2番の作品解説である。
【作品データ】
交響曲第2番 ニ長調 Op.73
作曲:1877年夏、ヴェルター湖畔のペルチャッハ。1877年9~10月にバーデン=バーデン近郊のリヒテンタールにて完成。
初演:1877年12月30日、ウィーン楽友協会大ホール。ハンス・リヒター指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団。
出版:1878年、ジムロック社。
編成:フルート2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン4、トランペット2、トロンボーン3、バス・テューバ1、ティンパニ1、弦5部。
演奏時間:約43分。
【解説】
交響曲第1番の成功を受け、ブラームスは1877年6月にペルチャッハで第2番の作曲に着手した。同地を気に入り、夏の休暇中に大半を書き上げ、10月ごろには完成した。初演はウィーンで大成功を収め、第3楽章がアンコールされた。その後、ブラームス自身の指揮でライプツィヒなどで演奏され、名声を高めた。
当時のウィーン・フィルはトロンボーンに旧来のピストン式を用いていたが、1883年にスライド式へ移行した。また、ウィンナ・オーボエが導入されたのは1880年のことである。
第2番はわずか半年で一気に書き上げられ、明るく楽天的な曲調が特徴である。クララ・シューマンやオットー・デッソフもその美しさを高く評価した。緻密な作曲書法は維持されており、第1楽章冒頭の「ニ-嬰ハ-ニ」という3音の基本動機が全曲を支配し、各主題の種子となっている。第2楽章から第4楽章においても、この動機やその転回形が強固な構成を支えている。
ミシェル・シオンは著書の中で、ブラームスが第1番でのドラマティックな構成から離れ、第2番以降は古典的な多楽章形式の枠組みによる統一性を重視する「古典派的な交響曲観」へ回帰したと論じている。
