150年目の “ワーグナー・ヒロイン” ——イゾルデとブリュンヒルデの名唱史
150年目の “ワーグナー・ヒロイン” ——イゾルデとブリュンヒルデの名唱史

日本語要約
バイロイト音楽祭創設150年を機に、ワーグナーの二大ヒロインであるブリュンヒルデとイゾルデを歌い継いできたソプラノたちの歴史を振り返る。ビルギット・ニルソンら往年の名歌手から、現代の歌い手まで、バイロイトの変遷とヒロイン像の変化を音楽評論家・堀内修氏が解説する。
全文(日本語)
バイロイト音楽祭および『ニーベルングの指環』初演から150年を迎えるにあたり、音楽評論家の堀内修氏がワーグナーのヒロインたちの変遷を振り返る。
バイロイトのヒロインは、伝統的にブリュンヒルデかイゾルデを歌うソプラノが担ってきた。1960年代に君臨したビルギット・ニルソンは、その両役を完璧に体現した存在であった。一方、リリー・レーマンやフリーダ・ライダーは伝説的な存在であり、戦後のマルタ・メードルやアストリッド・ヴァルナイは、晩年の表現を通じて往年の姿を偲ばせた。キルステン・フラグスタートは録音で実像を掴める名歌手だが、政治的理由でバイロイトを離れていた時期がある。アンナ・バール=ミルデンブルクはマーラーとの関係からバイロイトのヒロインにはならなかったが、伝説的なイゾルデとして知られる。
1976年のバイロイト100周年では、ギネス・ジョーンズがブリュンヒルデを歌ったが、同年の真のヒロインはカルロス・クライバー指揮の『トリスタンとイゾルデ』でイゾルデを歌ったカタリーナ・リゲンツァであった。この時期は「女神から女性へ」というヒロイン像の転換期であった。その後、ヴァルトラウト・マイアーがイゾルデとして活躍したが、ブリュンヒルデを歌わなかったためバイロイトのヒロインには至らなかった。
ヒルデガルト・ベーレンスやニーナ・ステンメ、デボラ・ポラスキらは、情感豊かな女性像としてのワーグナー・ソプラノの系譜を築いた。2026年のバイロイトでブリュンヒルデを歌うカミッラ・ニールンドをはじめ、アニヤ・カンペ、アイレ・アッソーニ、アウシュリネ・ストゥンディテら、次世代のヒロイン候補たちが現在活躍している。
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出典: Wikipedia 日本語版(各項目の要約・CC BY-SA)
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