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🇯🇵 日本オペラレコ芸ONLINE · 2026年7月13日 16:31 · レビュー· 約1分で読めます

150年目の “ワーグナー・ヒロイン” ——イゾルデとブリュンヒルデの名唱史

150年目の “ワーグナー・ヒロイン” ——イゾルデとブリュンヒルデの名唱史

日本語要約
バイロイト音楽祭創設150年を機に、ワーグナーの二大ヒロインであるブリュンヒルデとイゾルデを歌い継いできたソプラノたちの歴史を振り返る。ビルギット・ニルソンら往年の名歌手から、現代の歌い手まで、バイロイトの変遷とヒロイン像の変化を音楽評論家・堀内修氏が解説する。
全文(日本語)

バイロイト音楽祭および『ニーベルングの指環』初演から150年を迎えるにあたり、音楽評論家の堀内修氏がワーグナーのヒロインたちの変遷を振り返る。

バイロイトのヒロインは、伝統的にブリュンヒルデかイゾルデを歌うソプラノが担ってきた。1960年代に君臨したビルギット・ニルソンは、その両役を完璧に体現した存在であった。一方、リリー・レーマンやフリーダ・ライダーは伝説的な存在であり、戦後のマルタ・メードルやアストリッド・ヴァルナイは、晩年の表現を通じて往年の姿を偲ばせた。キルステン・フラグスタートは録音で実像を掴める名歌手だが、政治的理由でバイロイトを離れていた時期がある。アンナ・バール=ミルデンブルクはマーラーとの関係からバイロイトのヒロインにはならなかったが、伝説的なイゾルデとして知られる。

1976年のバイロイト100周年では、ギネス・ジョーンズがブリュンヒルデを歌ったが、同年の真のヒロインはカルロス・クライバー指揮の『トリスタンとイゾルデ』でイゾルデを歌ったカタリーナ・リゲンツァであった。この時期は「女神から女性へ」というヒロイン像の転換期であった。その後、ヴァルトラウト・マイアーがイゾルデとして活躍したが、ブリュンヒルデを歌わなかったためバイロイトのヒロインには至らなかった。

ヒルデガルト・ベーレンスやニーナ・ステンメ、デボラ・ポラスキらは、情感豊かな女性像としてのワーグナー・ソプラノの系譜を築いた。2026年のバイロイトでブリュンヒルデを歌うカミッラ・ニールンドをはじめ、アニヤ・カンペ、アイレ・アッソーニ、アウシュリネ・ストゥンディテら、次世代のヒロイン候補たちが現在活躍している。

▼関連キーワード解説 (6)
ビルギット・ニルソン人物・団体Wikipedia ↗

マルタ・ビルギット・ニルソン=ニクラソン は、 スウェーデンの著名なドラマティックソプラノ。 オペラや声楽の幅広いレパートリーを歌ったが、リヒャルト・ワーグナーとリヒャルト・シュトラウスのオペラでの歌唱で最もよく知られている。彼女の声は、その圧倒的な声量、揺るぎない豊かな持続力、そして高音域のきらめく輝きと透明な響きで高名であった。

リリー・レーマン人物・団体Wikipedia ↗

リリー・レーマン はドイツのオペラ歌手(ソプラノ)で声楽教師。

フリーダ・ライダー人物・団体Wikipedia ↗

フリーダ・ライダー は、ドイツの伝説的なドラマティック・ソプラノ。1920年代と1930年代の最も重要なオペラ歌手の一人であり、特にワーグナー・ソプラノの第一人者であった。

マルタ・メードル人物・団体Wikipedia ↗

マルタ・メードル は、ドイツのオペラ歌手(メゾソプラノ、後にドラマティックソプラノ)。二つの宮廷歌手の称号の持ち主。アストリッド・ヴァルナイ、ビルギット・ニルソンと彼女は「戦後の3大ワーグナー・プリマドンナ」であった。また、リヒャルト・シュトラウス『エレクトラ』の最高のクリュテムネストラと謳われた。

アストリッド・ヴァルナイ人物・団体Wikipedia ↗

イボリカ・アストリッド・マリア・ヴァルナイ は、ハンガリー系アメリカ人の声楽家。特にワーグナーやリヒャルト・シュトラウスの主役を歌う代表的なドラマティック・ソプラノの一人として、主にアメリカとドイツのオペラの舞台で活躍した。スウェーデン生まれでドイツで亡くなっている。先輩のキルステン・フラグスタートや後輩のビルギット・ニルソンに比べて日本での知名度は低いが、それは録音嫌いのためであり、戦後のバイロイト音楽祭の最も重要な歌手といわれている という。名前はドイツ語読みでアストリットまたはアストリートと表記される場合がある。

キルステン・フラグスタート人物・団体Wikipedia ↗

キルステン・フラグスタート は、ノルウェーのオペラ歌手。20世紀に活躍した、特にワーグナーの楽劇において最高のソプラノの一人と評価されている。現在の100ノルウェー・クローネ紙幣に彼女の肖像を見ることができる。

出典: Wikipedia 日本語版(各項目の要約・CC BY-SA)
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