WAGNER, Wesendonck Lieder – Saint-Denis
ワーグナー:ヴェーゼンドンク歌曲集 – サン=ドニ
ニコラ・カンドニ総監督のもと、第58回サン=ドニ音楽祭が開幕した。カンドニは今音楽祭を「声」をテーマに掲げ、最近逝去した同音楽祭ゆかりのバリトン歌手、ジョゼ・ヴァン・ダムへの熱いオマージュを捧げる一連のコンサートを企画している。
カンドニと共同で企画された今回のワーグナーの夕べは、リール国立管弦楽団の創立50周年を祝う華やかな舞台となった。会場のサン=ドニ大聖堂にて、『ヴェーゼンドンク歌曲集』、『トリスタンとイゾルデ』より「前奏曲と愛の死」、そして『パルジファル』からの抜粋が演奏された。1882年のバイロイト初演時にワーグナーが聖杯騎士の場面の舞台装置のモデルとしたシエナ大聖堂から、このサン=ドニ大聖堂の舞台へ。このプログラムは、1850年代後半に作曲された作品群(『パルジファル』は1857年時点ではスケッチ段階であったが)のインスピレーションの近接性から見て、極めて妥当かつ壮大な試みであった。
カンドニが選出したソプラノのインゲラ・ブリンベリは、まずマティルド・ヴェーゼンドンクの詩による『女の声のための5つの詩』を歌った。マティルドは、ワーグナーが1853年から1857年にかけてチューリッヒで過ごした際、パトロンの妻でありながら彼が夢見たイゾルデでもあった女性である。最初の詩「天使」から、スウェーデン出身のブリンベリは、愛する者を連れ去る天使のように聴衆を圧倒した。中音域を含め声の丸みはやや失われていたものの、若きイギリス人指揮者アルペシュ・チョーハン率いるオーケストラ(弦楽器の響きは崇高であった)の素晴らしい才能に支えられ、チョーハンは終始優れたワーグナー指揮者であることを証明した。生への執着の放棄や慰めといった感情がそこにあり、高音域での発声に不安定さは見られたものの、ブリンベリは『トリスタン』作曲中の習作である「温室にて」「夢」を含め、朗唱と独白の間で美しい解釈を披露した。オーケストラの流動的な響きは、夢の中への輝かしい逃避へと繋がっていった。
オーケストラは『トリスタン』の前奏曲において、感覚の昂ぶりへと向かう筆舌に尽くしがたい上昇を描き出し、極めて高い水準の演奏を聴かせた。チョーハンは、モチーフと音響層の完璧な重なり、対比的な調性、リズムの変化の制御など、理想的な解釈を提示した。彼はクレッシェンドとデクレッシェンドの重要性を熟知しており、虹色に輝く和声言語を巧みに引き出した。
ブリンベリは再び登場し、「愛の死」を歌い上げた。最後の高音(嬰ヘ音)は声の高さがわずかに下がる場面もあったが、ヒロインがオーケストラの波と一体化する幻覚的なヴィジョンは、大聖堂の張り詰めた静寂の中で、最終的な和音へと昇華された。
サン=ドニ大聖堂でのコンサートは、『パルジファル』からの3つの抜粋が響き渡ることで、明らかな精神的意味を帯びた。ステンドグラスの青い光とともに、ドラマに特別な超越性を与えたのである。第1幕への前奏曲から、チョーハンは完璧な和音を見出し、弦楽器のトレモロ、木管、金管へと繋げた。続く第3幕の「聖金曜日の音楽」と「変容の場面」では、木管と金管の入りにわずかな遅れはあったものの、オーケストラの献身的な演奏により、神秘と後悔、そして神秘的な超越性に満ちた空気を再現した。