ミュンヘン・フィル、シャニの新首席指揮者就任コンサート
ラハフ・シャニがミュンヘン・フィル首席指揮者に就任、記念コンサートやバイエルン州立歌劇場公演などの現地レポート

9月17日、ミュンヘン・イザールフィルハーモニーにてミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の今シーズン最初のコンサートが開催された。ラハフ・シャニのミュンヘン・フィル首席指揮者就任記念コンサートであり、各界の著名人も姿を見せ、演奏前にはミュンヘン市長が祝辞を述べた。
プログラムはマルタ・アルゲリッチ(ピアノ)によるラヴェル「ピアノ協奏曲」、テルツ児童合唱団メンバーとミュンヘン・フィルハーモニー合唱団によるバーンスタイン《チチェスター詩篇》、ストラヴィンスキー《春の祭典》であった。ラヴェルではアルゲリッチの情熱と管弦楽の交感がまとめられ、バーンスタインでは平和への祈りが演奏された。シャニを指揮者の道に導いたという《春の祭典》では各パートの個性を際立たせた構成が示された。また就任に合わせて2026年1月末のコンサート(プログラム:ドビュッシー《牧神の午後への前奏曲》、シェーンベルク《ペレアスとメリザンド》)でのシャニとミュンヘン・フィルの最初の録音も発売された。ミュンヘン・フィルでは2022年のロシアによるウクライナ侵攻を受けて当時の首席指揮者ヴァレリー・ゲルギエフが解任されてから空席が続いていた。
バイエルン州立歌劇場では、ドヴォルジャーク《ルサルカ》の再演(初日:2010年10月23日、所見日:7月25日、演出:マルティン・クシェイ、美術:マルティン・ツェートグルーバー、衣裳:ハイディ・ハックル、他)をペトル・ポペルカが指揮した。オーケストラ・ピットを浅くし大音響の管弦楽で演奏され、ルサルカ役をマリン・ビストロム、王子役をパヴェル・チェルノホが務めた(写真のカーテンコールにはヴォドニク役クリストフ・フィシェッサーも含む)。ポペルカは2025年7月のヤナーチェク《カーチャ・カバノヴァー》再演で同オペラにデビューし、それにより同歌劇場音楽総監督に決定(2029年秋就任)している。
また、7月31日にはヴェルディ《リゴレット》(初日:3月7日、指揮:マウリツィオ・ベニーニ、演出:バルバラ・ヴィソツカ、美術:バルバラ・ハニツカ、衣裳:ユリア・コルナツカ、他)が上演され、ジルダ役をナディーン・シエラ、マントヴァ公役をベフゾド・ダヴロノフ、リゴレット役をルドヴィック・テジエが務めた。
ドイツ劇場協会が最新の2024/25シーズンの統計を発表した。オペラ関係の作曲家の演出数上位は1位ヴェルディ(84)、2位モーツァルト(80)、3位プッチーニ(69)。公演数は1位モーツァルト(626)、2位ヴェルディ(608)、3位プッチーニ(502)。観客動員数は1位ヴェルディ(49万4023人)、2位モーツァルト(43万7529人)、3位プッチーニ(35万5332人)。作品の演出数上位は1位フンパーディンク《ヘンゼルとグレーテル》(30)、2位ビゼー《カルメン》(23)、3位モーツァルト《魔笛》(23)。公演数は1位《魔笛》(243)、2位《ヘンゼルとグレーテル》(214)、3位ヴェルディ《椿姫》(182)。観客数は1位《魔笛》(23万52人)、2位《ヘンゼルとグレーテル》(15万4415人)、3位《椿姫》(15万1664人)となった。
第75回ミュンヘンARD国際音楽コンクールの弦楽四重奏部門では、カルテット風雅(落合真子、小西健太郎、川邊宗一郎、松谷壮一郎)が第3位に入賞した。