クリストフ・エッシェンバッハ指揮 NHK交響楽団 第2073回 定期公演 Cプログラム N響100年特別企画 ベートーヴェン交響曲全曲演奏2
クリストフ・エッシェンバッハ指揮によるNHK交響楽団のベートーヴェン交響曲全曲演奏シリーズ第2回公演レビュー

クリストフ・エッシェンバッハが客演したNHK交響楽団の10月定期公演Cプログラム初日のレビュー。今月創立100年を迎えたN響では、9月から毎月C定期でベートーヴェンの交響曲を取り上げ、12月の「第9」公演でツィクルスを完成させる特別企画を実施しており、その2回目として交響曲第8番および第5番が演奏された。
エッシェンバッハは左半身が自在に動かせない様子で、オーケストラ・メンバーとともに介添えの男性に支えられて杖をついて登場し、椅子に座っての指揮となった。
1曲目は交響曲に先立ち「エグモント」序曲が演奏された。ほぼ右手だけの指揮で拍の打点が不明瞭な箇所もあったが、川崎洋介コンサートマスターの中腰でのリードのもと、アンサンブルに乱れはなく燃焼度の高い演奏となった。弦楽器は14型、ヴァイオリンは対向配置、管楽器は指定通りの数でアシスタント奏者の増強はなく、楽譜はブライトコプフ版が使用された。
2曲目の交響曲第8番は、テンポが全体にやや遅めながら、楽員同士が音を聴き合い引き締まったアンサンブルを展開。第3楽章トリオでは客演奏者である千葉交響楽団の大森啓史による1番ホルンと、首席クラリネットの松本健司の演奏が牧歌的な雰囲気を醸し出した。
メインの交響曲第5番「運命」では、第1楽章冒頭から気迫のこもった演奏が展開され、268小節目では客演奏者である新日本フィルの神農広樹首席によるオーボエのカデンツァが響いた。川崎コンサートマスターのリードと久保昌一首席による的確なティンパニのもと、室内楽のような端正なアンサンブルが繰り広げられた。第4楽章の盛り上がりの後、客席から大喝采が沸き起こった。
【公演データ】
NHK交響楽団 第2073回 定期公演 Cプログラム
N響100年特別企画 ベートーヴェン交響曲全曲演奏2
日時:10月23日(金)19:00(他日公演:10月24日(土)14:00)
会場:NHKホール
指揮:クリストフ・エッシェンバッハ
管弦楽:NHK交響楽団
コンサートマスター:川崎洋介
プログラム:
・ベートーヴェン:「エグモント」序曲
・ベートーヴェン:交響曲第8番ヘ長調 Op.93
・ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調 Op.67「運命」


