INTERVIEW デイヴィッド・レイランド 群響と届ける“パリの一夜”
指揮者のデイヴィッド・レイランドが群馬交響楽団と共演へ、「パリの一夜」をテーマにしたオール・フレンチ・プログラムを語る

群馬交響楽団に二度目の登場となる指揮者のデイヴィッド・レイランド。2024年の客演時は、ブリテンの「夜想曲」(マーク・パドモア独唱)やリムスキー=コルサコフの「シェエラザード」を指揮し好評を得た。レイランドは「印象深かったのは、奏者のみなさんがリハーサルでは細部の表現にこだわりつつ、コンサートでは一転、力強く物語を語られていたことでした」と振り返る。
ベルギー南部のフランス語圏出身で多言語を操るレイランドにとって、フランス音楽は身近なものであり、今回の群響とのオール・フレンチ・プログラム(高崎、東京)を楽しみにしているという。「どの作品もパリとの関わりをもっていて、『パリの一夜』と名づけたいプログラムです。カミーユ・ペパンは今、もっとも注目を浴びているフランスの女性作曲家で、私が音楽監督を務めるフランス国立メス管弦楽団でも何作か指揮してきました。作風はとてもフランス的でドビュッシーやラヴェルを思わせますが、その一方でアメリカのミニマル・ミュージックの影響も受けています。今回演奏する『花火』は昨年のBBCプロムスのラスト・ナイトで初演された曲で、会場をぱっと明るくしてくれるような作品です」と語る。
プログラムの特徴として管楽器のための協奏曲が2曲含まれており、神戸国際フルートコンクール覇者のファビアン・ヨハネス・エッガーがイベールのフルート協奏曲を、群響の濵地宗がトマジのホルン協奏曲を演奏する。サクソフォンを学んでいたレイランドは、イベール作品との共通点や、トマジのオーケストレーションの秀逸さに言及している。また、サン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」について、ベルリオーズの「幻想交響曲」で用いられた「怒りの日」のモチーフを核に全曲を展開させる手腕や、フランツ・リストへのオマージュである点を挙げ、「毎回新しい発見があってたいへん奥深い作品」と述べている。
現在はリエージュ王立音楽院で指導にあたるレイランドだが、指揮者になる上で最も大きな影響を受けたのはモーツァルテウム音楽大学で師事したアーノンクールであり、音楽におけるドラマトゥルギーの大切さを教わり、指揮者の道へ進む背中を押されたと明かしている。
群馬交響楽団の第622回定期演奏会は2026年10月24日に高崎芸術劇場で、東京定期演奏会は10月25日にすみだトリフォニーホールで開催される。
