指揮者のブロムシュテットさん死去、99歳 N響とも頻繁に共演 - 朝日新聞
指揮者のヘルベルト・ブロムシュテットさんがスウェーデン・イエーテボリで99歳で死去、NHK交響楽団とも頻繁に共演
70年以上にわたりクラシック界の第一線で活躍したスウェーデンの指揮者、ヘルベルト・ブロムシュテットさんが4日、スウェーデンのイエーテボリで死去した。99歳だった。かつて音楽監督を務めた独ゲヴァントハウス管弦楽団が発表した。
作曲家の意図を楽譜から忠実にくみとりつつ、レパートリーからとりこぼされていた数々の名曲の蘇演に精力を傾けた。なかでもデンマークの作曲家カール・ニールセンの交響曲全集を録音するなど、その世界的再評価に大きく貢献した。
2歳で米国から両親の故郷スウェーデンへ移住。ストックホルム王立音楽院などで学び、米ジュリアード音楽院でレナード・バーンスタインに師事。ドイツで現代音楽を、スイスでルネサンスやバロック音楽を学び、音楽的教養の地盤を広範に築いた。
1954年、指揮者として本格的にデビュー。75年から当時の東独の名門シュターツカペレ・ドレスデンで首席指揮者を務め、ベートーベンやシューベルトの歴史的名盤を残した。85年、米サンフランシスコ交響楽団の音楽監督に就任し、米グラミー賞を複数回受賞した。日本との縁も深く、81年の初共演以来、NHK交響楽団に定期的に登壇し、東日本大震災の復興支援のチャリティー公演にも協力した。
2018年には日本の音楽文化の向上と発展に寄与した功績から旭日中綬章を受章。今年9月には世界文化賞の受賞が発表された。NHK交響楽団とは頻繁に共演し、桂冠名誉指揮者の称号を与えられた。10月にも来日を予定していたが、体調不良で6月に降板していた。
訃報を受け、NHK交響楽団は5日、SNSに以下のように投稿した。
「音楽への尽きることのない探究心、楽譜に真摯に向き合う姿勢、そしてオーケストラと聴衆に注いでくださった深い愛情。そのすべてが、私たちにとってかけがえのない財産です」
「マエストロから教えていただいたこと、ともに奏でた音楽の一つひとつは、これからもN響の中に生き続けます」
「マエストロとともに音楽を奏でることのできた長い歳月に、心からの感謝を捧げます。謹んで哀悼の意を表します」