ピリオド楽器の響きから立ち現れるグルックの革新とドラマ~鈴木優人が世界最高峰の歌手たちと贈る《オルフェオとエウリディーチェ》
鈴木優人の指揮とバッハ・コレギウム・ジャパン、ティム・ミードらとグルックの歌劇《オルフェオとエウリディーチェ》を演奏会形式で上演へ

11月に名古屋のしらかわホールと東京オペラシティ コンサートホールで、鈴木優人プロデュース/BCJオペラシリーズ Vol.4として、グルックの歌劇《オルフェオとエウリディーチェ》が全3幕、演奏会形式(イタリア語上演・日本語字幕付)で上演される。演奏は鈴木優人の指揮、バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の合唱とピリオド楽器による管弦楽、ソリストにはオルフェオ役にティム・ミード、エウリディーチェ役にハナ・ブラシコヴァ、アモーレ役にジョネ・マルティネスが出演する。
鈴木が本作品を指揮するのは、2022年の新国立劇場によるダンス付き公演(勅使川原三郎の新演出・振付・美術)以来となる。鈴木は取り上げる理由として、バロック・オペラの伝統を受け継ぎ新しい時代を切り開いた象徴的な作品であり、合唱が活躍するためBCJとしてずっと取り上げたいと考えていたと述べている。また、BISレーベルの録音やコンサートで進行中の「ベートーヴェンへの道」シリーズとも関係しており、1762年に初演された《オルフェオ》と1801年に同じくウィーンのブルク劇場で初演されたベートーヴェンのバレエ『プロメテウスの創造』の近さや、愛する人を救うために降りていく構造がベートーヴェンの《フィデリオ》に通じる点にも触れている。
今回は1762年のイタリア語によるウィーン版を基本に、1774年のパリ版で加えられた〈復讐の女神の踊り〉や〈精霊の踊り〉の中間部なども取り入れられる。ツィンク(コルネット)、シャリュモー、フラウト・トラヴェルソなどのピリオド楽器が用いられる。演奏会形式ながら、照明や歌手の身振り・ポーズを工夫し、合唱団もオーケストラの後方を取り囲むように配置してドラマ性を伝える予定である。普段は鍵盤楽器で通奏低音を弾くことが多い鈴木だが、今回は指揮に専念する。
公演日程は、2026年11月21日に名古屋のしらかわホール、11月23日に東京オペラシティ コンサートホールで開催される。
