【誌上模擬シンポジウム】ワーグナー/バイロイトの過去・現在・未来(全4回)序夜 3人の “ワーグナーの達人” への5つの質問状
【誌上模擬シンポジウム】ワーグナー/バイロイトの過去・現在・未来(全4回)序夜 3人の “ワーグナーの達人” への5つの質問状

日本語要約
ワーグナーの専門家3氏(新野見卓也、吉田真、光野正幸)が、バイロイト祝祭の歴史や自身の体験について語る全4回の誌上シンポジウム。序夜となる今回は、各氏が最も印象深いバイロイト体験を披露した。
全文(日本語)
「ニーベルングの指環」初演150年およびバイロイト祝祭創始150年を記念し、音楽批評家・ピアニストの新野見卓也、ドイツ文学・音楽評論家の吉田真、ドイツ文学者の光野正幸の3氏が、バイロイト祝祭に関する5つの質問に答える全4回の誌上シンポジウムが開催された。序夜となる今回は「これまでで最も印象深いバイロイト体験」をテーマに各氏が持論を展開した。
新野見卓也は、2019年のトビアス・クラッカー演出《タンホイザー》を挙げた。作品の対立構造と演出の政治性が合致した名演であり、リーゼ・ダヴィッドセンのデビューやゲルギエフの指揮、ステファン・グールドの熱演と追悼の記憶を振り返った。
吉田真は、2007年のカタリーナ・ワーグナー演出《ニュルンベルクのマイスタージンガー》、2013年のフランク・カストルフ演出《ニーベルングの指環》、2001年のティーレマン指揮の公演などを挙げ、21世紀初頭までの音楽的関心の変遷を論じた。また、1984年に初めてバイロイトを訪問した際の個人的な体験にも触れた。
光野正幸は、初体験となった1992年のバイロイトを挙げ、ハリー・クプファー演出《ニーベルングの指環》、ディーター・ドルン演出《さまよえるオランダ人》、レヴァイン指揮《パルジファル》の記憶を語った。また、1993年のハイナー・ミュラー演出《トリスタンとイゾルデ》のゲネプロを鑑賞した際のエピソードも披露した。
次回以降、演出の功罪やワーグナー歌手・指揮者の現状、理想のディスクなどについて議論が続く。
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