『マーラー5.0』に関する覚え書き/新垣隆|ぴあクラシック公式サイト〜poco a poco〜 - fan.pia.jp
作曲家の新垣隆がタクティカートオーケストラの定期演奏会で世界初演される新作『マーラー5.0』の創作背景を綴った覚え書きを発表
11月8日(日)に開催される第4回タクティカートオーケストラ定期演奏会において、世界初演される新作「マーラー 5.0」の作曲を手がける新垣隆による創作背景を綴った「覚え書き」が公開された。
新垣隆は、若い世代によって構成されアニメやゲーム音楽なども手掛けるタクティカートオーケストラから、メインプログラムのグスタフ・マーラーの交響曲第5番の前置きおよび入門としての紹介を兼ねた交響曲第1番から第4番までのダイジェスト楽曲の依頼を受け、快諾した。
新垣は、番号付き交響曲が9つあるマーラー作品の中で第5番を境に1〜4番を前期、6〜9番を後期とする見方を示し、前期作品の名場面をメドレーにして交響曲第5番の「第0楽章(5.0)」とする意図を説明している。また、マーラーの交響曲を「交響曲の異形」と捉えつつも敢えて代表と看做すことや、21世紀においてオーケストラ音楽のメインが交響曲であるという了解事項が自明ではないという認識についても触れている。
作品『マーラー5.0』は、交響曲第2番第5楽章の冒頭部分で始まり、第1番から順に第4番まで進む。その後、音楽はあらぬ方向へ向かい、他のクラシック作曲家の旋律なども現れて混沌となる。最低音C(ド)のペダル音を経て、シェーンベルク『6つのピアノ小品』第6曲の冒頭和音が出現し、ペダル音CがB♯に読み替えられて突如終わり、本編の交響曲第5番へと繋がる構成となっている。なお、新垣は当日は別の場所で「幽霊ピアニスト」役としてステージに立つため、会場にはいないとしている。
公演は2026年11月8日(日)に横浜みなとみらいホール 大ホールで開催され、チン・ソルが指揮を務め、タクティカートオーケストラが演奏を行う。
