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ベルナルト・ハイティンクとロンドン・フィルハーモニー管弦楽団のDecca・Philips録音全集が再発売

ベルナルト・ハイティンク(1929-2021)が1974年から1976年にかけてPhilipsに録音したベートーヴェンの交響曲全集は、このボックスセットの弱点です。ハイティンク自身も数年後に厳しく評価した通り、緊急性や活力、動揺といった要素が欠けており、小節線に慎重に縛られ、自由な火花を欠いた退屈な演奏となっています。
一方で、オーケストラとしての精緻な技術や細部の調整は指揮者の手腕を示しています。また、1972年のリムスキー=コルサコフ『シェエラザード』も、独奏の音程やオーケストラの単調さから、このセットの中では退屈な部類に入ります。
しかし、ハイティンクが1967年にロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(LPO)の首席指揮者に就任してからの13年間は、楽団の評価を回復させました。1972年のリストの交響詩全集は、その中でも傑出した録音です。『マゼッパ』や『フン族の戦い』では武器や火薬の響きを歌わせ、『前奏曲』『プロメテウス』『タッソ』では魅力と柔軟性を発揮しています。
ロンドンでの録音は、ハイティンクが伝統的な解釈に縛られない作品で真価を発揮することを示しています。特にショスタコーヴィチの交響曲全集は、当時西側で初めて完成された全集として重要です。第1番、第2番、第3番は若書きの作品ではなく、後の作品の萌芽を含む実験的なものとして描かれています。また、ストラヴィンスキーの3つのバレエ音楽も、内面から構築された素晴らしい演奏です。
メンデルスゾーンの交響曲(第2番を除く)は、気品があり理知的な演奏です。さらに、ボザール・トリオやアルフレッド・ブレンデルとのベートーヴェンの協奏曲、モーリス・ジャンドロンとのドヴォルザークのチェロ協奏曲(作品104)での伴奏も優れています。ホルストの『惑星』も、見過ごされがちですが価値ある録音です。
『Bernard Haitink, London Philharmonic Orchestra. Complete Recordings on Decca & Philips』。Decca、31枚組。Diapason誌5つ星。