金子三勇士「21世紀のフランツ・リストになりたい」~デビュー15周年の壮大な決意
金子三勇士「21世紀のフランツ・リストになりたい」~デビュー15周年の壮大な決意

2026年6月10日、都内のハンガリー大使館にて、ピアニスト金子三勇士の日本デビュー15周年記念記者懇親会が開催された。金子は日本デビュー以来、国内外で1,300回以上の舞台に立ち、多い年には年間160回ものステージをこなしてきた。
金子はこれまで、尊敬するフランツ・リストの作品を演奏するピアニストとして「5本の指」「3本の指」に入るという目標を掲げてきた。10周年を経て、現在は「21世紀のフランツ・リストになりたい」という目標を掲げている。次の15年に向けた活動の柱として、1)コンサートピアニストとしての活動、2)教育的活動、3)社会の中での生き方(文化活動)の3点を設定した。
10月18日に東京オペラシティコンサートホールで開催される記念リサイタルでは、自身のアイデンティティであるベートーヴェンとリストの作品を取り上げる。金子は11歳でハンガリー国立リスト音楽院大学に飛び級入学し、リストの直系弟子にあたる教授らに師事した。現在、リストの教えを継ぐ者が減っていることに危機感を抱いており、自身の演奏を通じてその解釈を伝えていきたいと語った。リサイタルでは、楽譜のメッセージを読み解いた独自の解釈によるベートーヴェンの「月光」ソナタや、リストの「ロ短調ソナタ」などが演奏される予定である。
また、教育・文化活動として「日本=ハンガリー未来プロジェクト」が長野県千曲市で始動した。選抜された子供たちをハンガリーへ派遣し、「子どものためのバルトーク国際ピアノコンクール」へ参加させる。このコンクールは順位をつけないことが特徴であり、金子は技術面だけでなく、芸術面での人間による表現の重要性を強調した。
駐日ハンガリー国大使のオルネル=バーリン・アンナ氏は、金子の15年にわたる活動が二国間の対話に不可欠であり、音楽が強力な外交手段であることを証明していると称賛した。