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モスクワで開催されたヴァイオリンコンクールでステファニア・ポスペヒナが第1位を獲得、選考制度の変化も浮き彫りに
ヴァイオリン部門のコンクールは、第1・第2ラウンドがモスクワ音楽院小ホールで、決勝がP.I.チャイコフスキー記念コンサートホールで行われた。この秋に開催された若手音楽家たちの大規模な競演は、音楽家や愛好家のみならず批評家の注目も集めた。その理由の一つは、プログラムの規模や参加者の技術水準の向上といったコンクールの方向性の変化であり、また鮮烈な演奏家の才能が開花したことにある。
今大会で最も際立った存在となったのは、モスクワの若きステファニア・ポスペヒナ(第1位、中央音楽学校・舞台芸術アカデミー、V.V.トレチャコフのクラス)であった。彼女は全ラウンドを通じて音程や技術の乱れなく安定した演奏を披露した。第1ラウンドでは、様式的に精緻なバッハと、確信に満ち音楽的なパガニーニの「24のカプリース」第24番がプログラムの最も強固な部分となった。モーツァルトやチャイコフスキーの解釈は伝統的なアプローチで提示され、「ワルツ・スケルツォ」では叙情的な一面を鮮やかに見せた。
続く段階でもステファニアの優位は揺るぎなく決勝へと進み、難関とされるベートーヴェンの協奏曲で思慮深い解釈を提示した。弓の触れるものすべてに深い意味を持たせる点や、各ラウンドを通じた驚くべき安定感は称賛に値する。
しかし、全員が順調だったわけではない。多くの参加者にとって正確なテクストの伝達と音程の安定が壁となった。特にバッハのフーガが難関となり、第1ラウンドで最も多く選ばれたソナタ第2番のイ短調フーガでは構造や調性の論理に苦戦する様子が一部のファイナリストにも見られた。
パガニーニのカプリースでは、ステファニア・ポスペヒナに加え、アレクサンドル・パプシェフ(第2位、モスクワ、S.I.クラフチェンコのクラス)やエミール・イルディレコフ(第3位、サンクトペテルブルク、M.V.フェドトフのクラス)が確かな実力を発揮した。一方、第4回ヴィクトル・トレチャコフ国際ヴァイオリンコンクールで注目されたサンクトペテルブルクのアレクセイ・ティシチェンコ(第4位、M.H.ガントヴァルグのクラス)は、パガニーニのカプリース第4番やビゼー=ワックスマンの「カルメン幻想曲」、決勝のシベリウスの協奏曲において大柄な構築への確信がやや不足していたものの、感情や理念を伝える誠実さや繊細なニュアンス、熱烈な音楽への傾倒は聴く者を惹きつけた。
全ロシア音楽コンクールの熱戦中には、参加者やプログラム、審査員の顔ぶれが類似しているヴィクトル・トレチャコフ・コンクール(2025年[※原文ママ])が度々想起された。しかし、クラスノヤルスクで決勝に進めなかった演奏家の中にはモスクワで大きく飛躍した者もいる。特にダニイル・ベッソノフ(第3位、モスクワ、E.K.チュヴェルトクのクラス)は、情感豊かな表現に節度と均衡が加わり、独自の様式を確立しつつある。また同じくクラスノヤルスクからの挑戦者であるインナ・ヤクシェワ(第6位、モスクワ、A.E.ヴィニツキーのクラス)は強い意志をもって決勝へ進出したが、第1・第2ラウンドの表現の多彩さや、決勝でのショスタコーヴィチの協奏曲第3楽章におけるテンポの正確性と論理構成に改善の余地を残した。決勝進出を逃した第2ラウンドの出場者のうち、最も有望と見なされたのはアレクサンドル・ポルトラツキー(モスクワ、モスクワ音楽院、T.S.ベルクリのクラス)であった。
コンクール自体は、選考手続きの変化や理念の方向性に関する多くの疑問も投げかけた。初期のコンクールでは制度が異なっており、2019年時点では動画選考は存在せず、地方の現場で教授陣が候補者を推薦しロシア各地で試聴が行われていた(当時は第2ラウンドがカザン、決勝のみがモスクワで開催)。その体制では地方からの参加者や審査員への反映など、ロシア全国規模の側面が強かった。しかし現在は首都への集中が進み、動画選考の定着により自動推薦の仕組みは排除されている。ピアノ部門とヴァイオリン部門の審査員の間でも戦略的な統一見解はなく、選考方針や初期段階のアプローチ、さらには何をもって「地方の参加者」とみなすかの基準にも大きな相違が存在している。
