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🇯🇵 日本オペラレコ芸ONLINE · 2026年7月14日 16:01 · レビュー· 約1分で読めます

21世紀のワーグナー・テノール像——リレーのバトンは引き継がれたか?

21世紀のワーグナー・テノール像——リレーのバトンは引き継がれたか?

日本語要約
音楽学者の広瀬大介氏が、21世紀におけるワーグナー・テノール(ヘルデンテノール)の変遷を解説。伝統的な歌唱様式が国際化の中で変化する中、ヨナス・カウフマンやクラウス・フロリアン・フォークトの登場が転換点となった。現在はアンドレアス・シャーガーやマイケル・スパイアーズら新世代が、伝統の継承と新たな表現の模索を担っている。
全文(日本語)

《ニーベルングの指環》初演150年およびバイロイト祝祭150年を記念し、音楽学者の広瀬大介氏が21世紀のワーグナー・テノール(ヘルデンテノール)の状況を概説する。

現代の声楽界は新世代のデビューが相次ぎ、流行のサイクルが極めて速い。かつてヴォルフガング・ヴィントガッセンやルネ・コロといった大歌手でさえ、当時の伝統からは外れた歌唱として批判を受けた歴史がある。しかし、近年はワーグナー上演の伝統的な「様式」への自覚が薄い歌手も増えており、作品の凄みが客席に伝わりにくい現状がある。

2010年代の転換点となったのはヨナス・カウフマンの登場である。カウフマンはバイロイト出演は2010年の《ローエングリン》のみだが、ミュンヘン等でワーグナー作品を歌い、ヘルデンテノールの系譜に位置づけられる。しかし、イタリア・オペラ等へレパートリーを広げたことで、特定のレッテルを避けスターダムを駆け上がった。同時期に登場したクラウス・フロリアン・フォークトは、独特の声色を持ちながらも芯のある発声で、2010年以降バイロイトの伝統を支える存在となった。2026年現在、フォークトは音楽祭150周年記念の《ニーベルングの指環》でテノール役を一手に引き受ける。

一方、伝統的なヘルデンテノールのイメージを継承していたヨハン・ボータとステファン・グールドは惜しくも早逝した。現在、バイロイトを支える新世代として、ジークフリート役で成功を収めたアンドレアス・シャーガーや、バリトンとテノールの声を併せ持ち、ラウリッツ・メルヒオールやジョン・ヴィッカーズらの系譜を研究するマイケル・スパイアーズが注目されている。

関連キーワード解説 (5)
ヨナス・カウフマン人物・団体Wikipedia ↗

ヨナス・カウフマン は、ドイツ出身のテノール歌手である。端正な容姿を備え、国際的な人気を誇る。キャリアの後半については、イタリアの典型的なテノールと比べて暗く重い、ある意味ドイツ的な声質が特徴的。

クラウス・フロリアン・フォークト人物・団体Wikipedia ↗

クラウス・フロリアン・フォークト は、ドイツ・シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州ハイデ出身のテノール歌手。リヒャルト・ワーグナーの歌劇ローエングリンのタイトルロールでの成功で特に知られる。

ヴォルフガング・ヴィントガッセン人物・団体Wikipedia ↗

ヴォルフガング・フリッツ・ヘルマン・ヴィントガッセン は、ドイツのオペラ歌手(テノール)。戦後最大のヘルデンテノール(ワーグナー歌いのテノール)。

ルネ・コロ人物・団体Wikipedia ↗

ルネ・コロ は、20世紀後半の四半世紀のドイツオペラ界を代表するテノール歌手。

ヨハン・ボータ人物・団体Wikipedia ↗

ヨハン・ボタ は、南アフリカ出身のテノール歌手。

出典: Wikipedia 日本語版(各項目の要約・CC BY-SA)
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ヨナス・カウフマンクラウス・フロリアン・フォークトヴォルフガング・ヴィントガッセンルネ・コロヨハン・ボータステファン・グールドアンドレアス・シャーガーマイケル・スパイアーズラウリッツ・メルヒオールジョン・ヴィッカーズフィリップ・ジョルダンクリスティアン・ティーレマンダニエレ・ガッティフランツ・ウェルザー=メストバイロイト祝祭劇場ウィーン国立歌劇場ドレスデン国立歌劇場ベルリン・ドイツ・オペラバイエルン歌劇場ベルリン国立歌劇場パルジファルトリスタンとイゾルデニーベルングの指環ローエングリンワルキューレ影のない女ニュルンベルクのマイスタージンガージークフリート
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