LFコンサート
LF CLASSICWorld Classical Music News
MENU
♪
Portal
メニュー
Category
カテゴリ
Sources
情報ソース
🇦🇹 オーストリアオペラOntomo · 2026年10月20日 13:02 · レビュー· 約2分で読めます

17世紀のウィーン宮廷オペラ《黄金の林檎》が358年ぶりに上演! インスブルック古楽音楽祭

インスブルック古楽音楽祭が創立50周年を記念し、チェスティのオペラ《黄金の林檎》をオッタヴィオ・ダントーネの指揮で358年ぶりに復活上演

日本語要約
創立50周年を迎えたインスブルック古楽音楽祭で、アントニオ・チェスティのオペラ《黄金の林檎》が358年ぶりにチロル州立劇場にて2晩に分けて上演された。指揮者のオッタヴィオ・ダントーネは、失われた第3幕と第5幕を台本とチェスティの他作品をもとに再構成した。
全文(日本語)

オーストリアのチロル地方の州都インスブルックでは、1976年から古楽音楽祭が行われている。かつて名指揮者ルネ・ヤーコプスが芸術監督を務めたバロック音楽の祭典が、今年創立50周年を迎えた。

それを記念して、17世紀中葉にインスブルックの宮廷楽長として活躍したアントニオ・チェスティ(1623-69)のプロローグ付き5幕オペラ《黄金の林檎》(イル・ポモ・ドーロ)が、チロル州立劇場にて2晩に分けて上演された(8月15・16日所見)。

《黄金の林檎》は、1666年に結婚したハプスブルク家のレオポルト1世とスペイン皇女マルガリータ・テレサを寿ぐため、1668年にウィーン宮廷歌劇場で初演された。47人の登場人物、23の装置、音楽だけで6時間半という作品で莫大な予算が投じられ、「上演不可能」とみなされて以後358年間舞台にかかることがなかった。

今回の復活上演にあたり、指揮者のオッタヴィオ・ダントーネは、楽譜の大半が失われていた第3幕と第5幕を台本をもとにチェスティの他の曲を加えて再構成した。台本はイタリアとオーストリアで活躍した劇詩人フランチェスコ・スバラによるもので、ギリシャ神話の「パリスの審判」に依拠している。

公演では、ダントーネ指揮のアカデミア・ビザンチナ、ノーヴォカント・ヴォーカル・アンサンブル、バロック歌手陣が演奏を務めた。美の女神役のジョネ・マルティネス、神々の女王役のソフィー・レンネルト、乳母役のアルベルト・アルグレッツァ、不和の女神エリス役のエステル・フェラーロ、冥界の王妃ペルセポネ役のネイマ・フィッシャー、冥界の王ハーデス役のホセ・コカ・ロザらが出演した。

ファビオ・チェレーザによる演出は、宙吊りや遠近法を用いた背景画などの17世紀歌劇の手法を取り入れ、ロココの衣裳が用いられた。本作は初めて録音され、まもなく発売される予定である。

▼関連キーワード解説 (2)
ルネ・ヤーコプス人物・団体Wikipedia ↗

ルネ・ヤーコプス は、ベルギーのカウンターテナー歌手、指揮者。

アントニオ・チェスティ人物・団体Wikipedia ↗

マルカントニオ・チェスティ はイタリア・バロック音楽のオペラ作曲家。

出典: Wikipedia 日本語版(各項目の要約・CC BY-SA)
次に読むなら
ルネ・ヤーコプス の他の記事
🇦🇹 オーストリアオペラレビューNMZ8/13 17:01
盛期バロックのオペラの冒険:アントニオ・チェスティの『黄金の林檎』がインスブルック古楽音楽祭50周年で358年ぶりに上演
Hochbarockes Opern-Abenteuer: Erstmals nach 358 Jahren Antonio Cestis „Il pomo d'oro“ bei den 50. Innsbrucker Festwochen der Alten Musik
インスブルック古楽音楽祭の50周年を記念し、アントニオ・チェスティのオペラ『黄金の林檎』が上演された。1668年の初演以来、長らく全貌が不明だった本作を、ベルナルド・ティッチとオッタヴィオ・ダントーネが残されたアリアや台本に基づき2年かけて復元。全2部構成で上演され、Accademia Bizantinaやソリストらが参加した。ファビオ・チェレーザ演出による舞台は、バロック様式と現代的な要素を融合させた演出がなされた。
アントニオ・チェスティルネ・ヤーコプスチロル州立劇場
🇦🇹 オーストリアオペラレビューÓpera Actual8/14 18:01
神話のリンゴがインスブルック音楽祭の50周年を祝う
Una manzana mítica celebra los 50 años del Festival de Innsbruck
インスブルック古楽音楽祭は、創設50周年を記念し、ピエトロ・アントニオ・チェスティのオペラ『黄金の林檎』を上演した。オッタヴィオ・ダントーネ指揮、ファビオ・チェレーザ演出による新制作で、2026年8月11日・12日にチロル州立劇場にて上演された。本作は1666年のハプスブルク家の婚礼のために書かれたバロック・オペラの傑作であり、音楽祭は失われた楽譜の復元を含め、機知に富んだ演出と優れた音楽的解釈でこの記念すべき年を祝った。
ソフィー・レンネルトジョネ・マルティネスチロル州立劇場
神話のリンゴがインスブルック音楽祭の50周年を祝う
🇦🇹 オーストリアオペラレビューOperaWire9/5 23:00
インスブルック古楽音楽祭2026で上演されたアントニオ・チェスティのオペラ『黄金の林檎』のレビュー
Innsbrucker Festwochen der Alten Musik 2026 Review: Il Pomo O’Doro
インスブルック古楽音楽祭は、創設50周年を記念し、アントニオ・チェスティのオペラ『黄金の林檎』を上演した。1668年の初演以来となる全幕上演であり、音楽監督オッタヴィオ・ダントーネが失われた楽譜を補完した。演出のファビオ・チェレーザらは、神々の世界と人間の世界を対比させる独創的な舞台を作り上げ、現代の観客のために2夜に分けて上演した。
アントニオ・チェスティフランチェスコ・スバルラインスブルック古楽音楽祭
ルネ・ヤーコプス の記事をすべて見る →
同じテーマの最近の記事
🇮🇹 イタリアオペラレビューOntomo10/20 13:02
ペーザロ・ロッシーニ音楽祭が開幕し、カルロ・リッツィ指揮によるフランス・オペラ《コリントの包囲》批評校訂版を上演
ペーザロ・ロッシーニ音楽祭はフランス・オペラ《コリントの包囲》でオープン
ペーザロ・ロッシーニ音楽祭(ROF)が、ロッシーニの歴史悲歌劇《コリントの包囲》で開幕した。公演ではダミアン・コラ=ガレによる批評校訂版の楽譜が用いられ、カルロ・リッツィ指揮のもとボローニャ市立劇場管弦楽団が演奏した。歌手陣にはヴァシリーサ・ベルジャンスカヤやマキシム・ミロノフらが出演し、ソリスト8人のうち6人がアカデミア・ロッシニアーナ出身の若手だった。一方で、携帯電話やタバコ、過剰な映像を用いたダヴィデ・リヴァモアの新演出には課題が指摘された。
三光洋ダミアン・コラ=ガレオーディトリウム・スカヴォリーニ
ペーザロ・ロッシーニ音楽祭が開幕し、カルロ・リッツィ指揮によるフランス・オペラ《コリントの包囲》批評校訂版を上演
🇩🇪 ドイツオペラレビューOntomo10/20 13:02
バイエルン州立歌劇場のミュンヘン・オペラ・フェスティヴァル2026が開催され、約9万人の観客を動員
9万人を集めたミュンヘン・オペラ・フェスティヴァル
バイエルン州立歌劇場の「ミュンヘン・オペラ・フェスティヴァル2026」が6月18日から7月31日まで開催され、約9万人の観客を集め座席占有率は98パーセントを記録した。オペラ新制作としてウラディーミル・ユロフスキ指揮のワーグナー《ワルキューレ》やステファーノ・モンタナーリ指揮のヘンデル《アルチーナ》が上演された。その他、ブレット・ディーンの新作や、クリスティアン・ゲルハーヘルによるリーダーアーベントなどが披露された。また、無料イベント「みんなのためのオペラ」として実施された《ワルキューレ》中継は計3万5000人が視聴した。
バイエルン州立歌劇場ウラディーミル・ユロフスキナツィオナールテアター
バイエルン州立歌劇場のミュンヘン・オペラ・フェスティヴァル2026が開催され、約9万人の観客を動員
🇦🇹 オーストリアオペラレビューOntomo10/20 13:02
エルル・チロル音楽祭でワーグナー《さまよえるオランダ人》を新制作上演、アッシャー・フィッシュ指揮・ケップリンガー演出
エルル・チロル音楽祭で《さまよえるオランダ人》の新制作 ~受難劇劇場での制約のなか大胆な演出
オーストリアのエルル・チロル音楽祭(夏)で、ワーグナー《さまよえるオランダ人》が受難劇劇場にて新制作上演された。同音楽祭音楽監督のアッシャー・フィッシュが指揮を務め、ヨゼフ・E・ケップリンガーが演出を担当した。出演はクリストファー・モルトマン、ニーナ・ベーツ、ガボール・ブレッツら。来シーズンは復活祭で《パルジファル》(カウフマン出演)、夏に新制作《トリスタンとイゾルデ》(エラート演出、フィッシュ指揮)が予定されている。
ヨナス・カウフマンベルリオーズ受難劇劇場
エルル・チロル音楽祭でワーグナー《さまよえるオランダ人》を新制作上演、アッシャー・フィッシュ指揮・ケップリンガー演出
タグ
ルネ・ヤーコプスアントニオ・チェスティオッタヴィオ・ダントーネフランチェスコ・スバラアカデミア・ビザンチナノーヴォカント・ヴォーカル・アンサンブルジョネ・マルティネスソフィー・レンネルトアルベルト・アルグレッツァファビオ・チェレーザエステル・フェラーロネイマ・フィッシャーホセ・コカ・ロザチロル州立劇場ウイーン宮廷歌劇場《黄金の林檎》(イル・ポモ・ドーロ)
原文を読む → Ontomo
この記事をシェア
X でシェアFacebookLINE
← 記事一覧に戻る