ミヒャエル・ハイドンの音楽に寄せて
ミヒャエル・ハイドンの音楽に寄せて

日本語要約
没後220年を迎えるミヒャエル・ハイドンの交響曲全集がcpoレーベルよりリリースされた。音楽批評家でコントラバス奏者の布施砂丘彦氏が、自身の愛するミヒャエル・ハイドンの音楽の魅力や、全集に含まれるディヴェルティメント等の聴きどころについて寄稿している。
全文(日本語)
来る8月10日でミヒャエル・ハイドン(1737~1806)が没して220年。cpoレーベルより、ミヒャエル・ハイドンの交響曲全集ボックスがリリースされた。本稿は、ミヒャエル・ハイドン・プロジェクトを主宰する音楽批評家・コントラバス奏者の布施砂丘彦氏による寄稿である。
ミヒャエル・ハイドンはヨーゼフ・ハイドンの5歳年下の弟で、ローラウで生まれ、聖シュテファン大聖堂の少年聖歌隊員を経て音楽家となった。ザルツブルクの宮廷ではモーツァルトと同僚であり友人関係にあった。モーツァルトの交響曲第37番は、ミヒャエルの交響曲第25番にモーツァルトが序奏を付け足したものである。また、モーツァルトはミヒャエルの楽曲を書き写して学び、互いに影響を与え合っていた。モーツァルトのレクイエムや交響曲第41番のフーガも、ミヒャエルの楽曲から影響を受けている。
布施氏は、ミヒャエルの音楽の魅力について、マニアックさや繊細さゆえに見落とされがちであると指摘する。今回発売されたボックスセットのうち、特に14枚目のディヴェルティメント集(MH27など)を推奨している。MH27は4楽章構成で、メヌエットを除く全楽章がソナタ形式であり、再現部に驚きやワクワクするような工夫が凝らされている点が特徴である。また、ミヒャエルは教会音楽の作曲家として知られるが、器楽作品も優れており、愉しい音楽の裏に聖歌のような清廉なメロディが顔を出す瞬間がある。
【収録内容】
ミヒャエル・ハイドン/交響曲全集,管楽のための協奏曲集
指揮:ボフダン・ヴァルハル(スロヴァキア室内管弦楽団)、ヴォルフガング・ブルンナー(ザルツブルク・ホーフムジーク)他
録音:1991~2015年
レーベル:CPO(16枚組)
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