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🇯🇵 日本現代音楽レコ芸ONLINE · 2026年9月8日 10:02 · インタビュー· 約1分で読めます

片山杜秀×原塁 武満徹を語る② 「うた」から「うた」、そして社会へ

片山杜秀と原塁が語る武満徹の音楽世界と「うた」の変遷

日本語要約
音楽評論家の片山杜秀と研究者の原塁が、没後30年を迎える作曲家・武満徹の音楽について対談。1970年代を創作の分岐点とし、雅楽や映画音楽、ポップソングなど多岐にわたる活動の根底にある「うた」の重要性や、演奏史における響きの捉え方、社会との関わりについて議論した。
全文(日本語)

音楽評論家の片山杜秀と、音楽学・表象文化論を専門とする研究者・原塁によるオンライン対談「武満徹の音楽世界」の第2部。武満徹(1930~96)の没後30年を記念し、その音楽の実像に迫る。

対談では、武満が「瞬間的なジェスチャー」から「うた」へ回帰する分岐点として1970年代が挙げられた。片山は《秋庭歌》(1973)や《秋庭歌一具》(1979)を重要なポイントとし、雅楽への接近が旋律やハーモニーを取り戻す過程と重なると指摘。晩年、武満自身が「僕の音楽は歌なんだ」と語るようになった背景には、演奏会用作品、雅楽、映画音楽、ポップソングのすべてに「うた」を根底に持つ作曲家として認知されたいという欲望があったと分析した。

原は、ピアノ曲《フォー・アウェイ》(1973)を挙げ、ガムランの影響や倍音列の展開など、響きを構成する多様な方向性が70年代に存在したと述べた。また、ハーピスト木村茉莉の証言を引用し、武満が楽譜上のテンポ表示以上に「ゆっくりとした響き」を求めていたことや、晩年の坂本龍一の音楽観との共通点についても議論が及んだ。

演奏史については、武満が園田高弘、高橋悠治、高橋アキ、小川典子ら多くの演奏家に恵まれていたことに触れ、没後30年を経て新たな魅力が発見される可能性を示唆した。原は、かつて武満と仕事をした演奏家の解釈を知ることが、次世代の新しいアプローチを生むために重要だと語った。

なお、2026年9月26日には水戸芸術館にて「武満徹の肖像」公演が、10月4日には伶楽舎による「秋庭歌一具」の演奏が予定されている。

▼関連キーワード解説 (5)
片山杜秀人物・団体Wikipedia ↗

片山 杜秀 は、日本の政治学者、音楽評論家。慶應義塾大学法学部教授、慶應義塾大学教養研究センター所長。専門は政治思想史。かつては本名の片山 素秀 名義で執筆していた。妻は声楽家の藍川由美。

宮田まゆみ人物・団体Wikipedia ↗

宮田 まゆみ は、東京都出身の笙奏者。国立音楽大学客員教授。

伶楽舎人物・団体Wikipedia ↗

伶楽舎(れいがくしゃ)とは雅楽の合奏研究を目的に1985年に発足した雅楽演奏グループである。

芝祐靖人物・団体Wikipedia ↗

芝 祐靖 は、日本の雅楽師、作曲家。勲等は文化勲章。株式会社ブルーシート所属、日本芸術院会員、文化功労者。筆名として祁笛(きてき)を用いることもある。

井上道義人物・団体Wikipedia ↗

井上 道義 は、日本の指揮者・ピアニスト・作曲家。2007年1月から2018年3月までオーケストラ・アンサンブル金沢音楽監督、2014年4月から2017年3月まで大阪フィルハーモニー交響楽団首席指揮者を、それぞれ務めた。2024年に引退した。

出典: Wikipedia 日本語版(各項目の要約・CC BY-SA)
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