100年の歴史と未来が交差するN響2026-27シーズンの聴きどころ
100年の歴史と未来が交差するN響2026-27シーズンの聴きどころ

前身となる新交響楽団結成から一世紀に渡って日本の音楽界を牽引してきたN響が、今年1月からスタートさせた創立100年企画は、9月に幕を開ける2026-27シーズンでクライマックスを迎える。テーマは自らの伝統である独墺系音楽への立ち返りと、次の100年を見据えた新たな飛躍である。
首席指揮者ファビオ・ルイージは、9月のシーズン開幕Aプログラムでフランツ・シュミットのオラトリオ「7つの封印の書」を指揮する。10月の「N響100年記念 特別演奏会」ではマーラーの交響曲第2番「復活」を、同月のサントリーホールではプッチーニの歌劇《トスカ》(演奏会形式)を指揮する。また、2027年4月のAプログラムでは「アルプス交響曲」を指揮する。
今シーズンは「N響100年」と「ベートーヴェン没後200年」を記念し、Cプログラムで交響曲およびピアノ協奏曲の全曲演奏シリーズが行われる。交響曲はルイージ(第1番・英雄)、クリストフ・エッシェンバッハ(第8番・運命)、トゥガン・ソヒエフ(第2番・田園)、シャルル・デュトワ(第4番・第7番)が指揮し、年末の「第9」はマレク・ヤノフスキが指揮する。ピアノ協奏曲サイクルにはティル・フェルナー、アリス・紗良・オット、イム・ユンチャンが登場する。
若手指揮者では、エリム・チャン(4月C)、マキシム・エメリャニチェフ(12月B)、トーマス・グッガイス(6月C)が登壇する。エメリャニチェフはニコラ・アルトシュテットとスルンカのチェロ協奏曲(N響100年記念委嘱作品)の世界初演を行う。グッガイスはキリル・ゲルシュタインとの「皇帝」やR.シュトラウス「英雄の生涯」を披露する。
その他、マティアス・バーメルトによるブルックナーの交響曲第5番(10月A)、シャルル・デュトワとマルタ・アルゲリッチによるラヴェルのピアノ協奏曲(12月A)、パーヴォ・ヤルヴィによる北欧プロ(27年5月A)、ソヒエフによるブルックナーの交響曲第3番(27年6月A)などが予定されている。
