N響×東響コンマス対談 長原幸太&小川 ニキティングレブ【前編】“惑星直列”のような「7つの封印の書」、ついにその時がやってくる!
NHK交響楽団・長原幸太と東京交響楽団・小川 ニキティングレブが語る、フランツ・シュミット《オラトリオ「7つの封印の書」》の競演

NHK交響楽団の第1コンサートマスター長原幸太と、東京交響楽団の第1コンサートマスター小川 ニキティングレブが、両楽団で上演されるフランツ・シュミットのオラトリオ《7つの封印の書》について対談を行った。
長原は、N響の音楽監督ファビオ・ルイージについて、普段は音の美しさを求めるが、本作のようなおどろおどろしい作品でどのような表現を要求するのか楽しみだと語った。また、N響とルイージの熟成されたコンビと、東響とロレンツォ・ヴィオッティの若いコンビが放つエネルギーの違いに注目している。
小川は、ヴィオッティの指揮者としての変化の早さに触れ、その力をロケットのブースターに例えた。また、本作における合唱の重要性について、東響コーラスが大きな挑戦に臨むことになると述べた。長原も、合唱が単独で歌い続ける部分の難しさに言及した。
作品の聴きどころについて、小川は「ヨハネの黙示録」をテキストとする本作の音楽が、言葉を超えた何かを届けてくれると語り、フランツ・シュミットの人生や歴史的背景を調べることを推奨した。長原は、技術的な難しさよりも、オルガンからワーグナーのオペラを思わせる要素まで、多様な作曲家の要素をつなぐ難しさを指摘した。
小川は、サントリーホールとミューザ川崎シンフォニーホールでは響きが異なるため、弓を使い分けるなどして対応すると述べた。最後に、両者はこの上演が重なったことを「惑星直列なみの珍事」と表現し、聴衆に向けて両公演を楽しむようエールを交わした。
【公演情報】
■N響100年特別企画 フランツ・シュミット《オラトリオ「7つの封印の書」》
2026年9月12日(土)、13日(日)NHKホール
指揮:ファビオ・ルイージ
出演:ミヒャエル・ラウレンツ、ダーヴィト・シュテフェンス、迫田美帆、藤井麻美、伊藤達人、加藤宏隆、新山恵理、新国立劇場合唱団(合唱指揮:冨平恭平)
■東京交響楽団創立80周年記念 第745回 定期演奏会
2026年9月19日(土)サントリーホール
指揮:ロレンツォ・ヴィオッティ
出演:マキシミリアン・シュミット、フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ、クリスティーナ・ランツハマー、カトリオーナ・モリソン、パトリック・グラール、クレシミル・ストラジャナッツ、大木麻理、東響コーラス(合唱指揮:冨平恭平)
■ミューザ川崎シンフォニーホール×東京交響楽団×ロレンツォ・ヴィオッティ
2026年9月21日(月・祝)ミューザ川崎シンフォニーホール
指揮:ロレンツォ・ヴィオッティ
出演:同上

