ぶらあぼブラス!番外編世界が認めた岡山学芸館高校吹奏楽部――中川重則先生が追い求める「いい演奏」とは
プラハ国際吹奏楽コンクールで総合優勝の岡山学芸館高校吹奏楽部、顧問の中川重則先生が語る指導方針と「いい演奏」の追求

プラハ国際吹奏楽コンクールで岡山学芸館高等学校吹奏楽部が総合優勝および各賞を受賞し、顧問の中川重則教諭が最優秀指揮者賞を受賞したことを受け、吹奏楽作家のオザワ部長によるインタビューが行われた。
同コンクールについて中川氏は、持ち時間45分を含めて日本のコンクールとは異なり、フェスティバルのような雰囲気の中で部員たちが「いつものように、いい音楽を思い切って演奏しよう」と臨んだと振り返る。審査では100点満点中96.1点という高得点を記録し、90点以上を獲得したのは参加団体中2団体のみであった。自身の指揮者賞について中川氏は、部員たちの演奏によるものと感謝を述べつつ、指揮は大阪音楽大学時代に授業で触れた程度で、顧問就任後に助言を得ながら独自に培ってきたと話す。
中川氏は、高校のチーム活動にとどまらず個人が成長し、その先の音楽活動へつながることの大切さを強調する。個の能力が高まることは合奏にも好影響を与えるとし、実際に同校出身者からは原田侑來(札幌交響楽団クラリネット奏者)、藤井虹太郎(NHK交響楽団トランペット奏者)、中村友亮(東京都交響楽団打楽器奏者)、赤星佳穗(神戸市室内管弦楽団フルート奏者)などのプロオーケストラ奏者が輩出されている。
吹奏楽とクラシックの関係について中川氏は、「編成が吹奏楽というだけで、やっているのはクラシック」「四重奏などと同様に吹奏楽はジャンルではない」とし、吹奏楽オリジナル作品も含めてクラシックとして演奏していると語る。指導ポリシーとしては、プロのオーケストラなどの「本物を聴くこと」を推奨している。
全日本吹奏楽コンクールにおいて8大会連続で金賞を受賞している同校は、通算22回目となる全国大会の自由曲にアルフレッド・リード作曲《アルメニアン・ダンス Part I》を選んだ。中川氏は、過去に大阪府立淀川工科高校や神奈川県立野庭高校が名演を残した名曲に対し、失礼のないよう自分たちなりの演奏に仕上げたいと意気込みを語る。大会に向けた目標については、賞という結果を恐れたり目的にしたりするのではなく、妥協なく取り組み、シンプルに「いい演奏」を追求することを最重要視していると語った。
