ブロムシュテットが世界文化賞を受賞
指揮者ヘルベルト・ブロムシュテットが第37回高松宮殿下記念世界文化賞を受賞

2026年9月17日、公益財団法人日本美術協会が主催する第37回高松宮殿下記念世界文化賞の受賞者が発表され、音楽部門では指揮者のヘルベルト・ブロムシュテットが選出された。
ブロムシュテットは2027年に100歳を迎える現役最高齢の指揮者であり、現代のクラシック音楽界で最も尊敬を集める一人である。2歳でスウェーデンへ移住し、ストックホルム王立音楽院、ウプサラ大学、ニューヨークのジュリアード音楽院で学んだ。レナード・バーンスタインやイーゴリ・マルケヴィチらに師事し、現代音楽やルネサンス・バロック音楽など幅広い音楽的基盤を築いた。
1954年にプロデビュー後、北欧のオーケストラを歴任。1975年から10年間はシュターツカペレ・ドレスデン(SSD)の首席指揮者を務め、『ベートーベン交響曲全集』や『シューベルト交響曲全集』などの歴史的名盤を残した。1985年からはサンフランシスコ交響楽団の音楽監督として同楽団を世界トップクラスへと引き上げ、グラミー賞を複数回受賞した。その後もライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のカペルマイスターなどを歴任している。
日本との縁も深く、1981年の初共演以来、NHK交響楽団とは45年にわたる信頼関係を築き、桂冠名誉指揮者を務めている。2014年には同楽団の定期公演で東日本大震災の復興支援チャリティーコンサートを指揮した。また、2019年にはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団から「名誉団員」の称号を授与されている。2018年には日本の「旭日中綬章」、2022年には「ドイツ連邦共和国功労勲章大功労十字星章」を受章した。
健康上の理由により、10月28日の授賞式にはスウェーデン王立音楽アカデミー会長のステーファン・フォルシュベリが代理で出席する。ブロムシュテットは受賞に際し、日本やNHK交響楽団とのキャリアにおける重要性に触れつつ、長旅が身体的負担となるため出席できないことへの感謝と無念のコメントを寄せた。
なお、第37回世界文化賞の他部門受賞者は、ジェニー・ホルツァー(絵画)、アンディ・ゴールズワージー(彫刻)、ダニエル・リベスキンド(建築)、ケイト・ブランシェット(演劇・映像)である。